( 私ね、愛があれば何でもできるよ。)
君がそんなことを言ってくる。
僕が静かに聞いていたら君に嘘だと思う?と聞かれてしまった。
僕は子供だと思ったが頭に浮かんだ事を正直に言った。
( 空、飛べる? )
( ふふっ 飛べるよ。)
君は空を飛べても僕は空を飛べない。
でも君がいたら飛べるような気分になる。
君を愛してるから。
後悔を忘れたい。
風に吹かれて流れてしまえば良いのに。
雨に打たれて流れてしまえば良いのに。
いつまでも考えてしまう。
もう良いと思えるまで。
その時間が長くて。
後悔もすぐに笑えるくらいの人になりたい。
そう思うたび自分の小ささが嫌になる。
子供の頃は特に何も感じなかったのに。
おうち時間でやりたいこと。
結局、趣味を増やす事しか聞かなかった。
なんだか貴重な時間だった気もする。
ただ、それを活かせた人はどれくらいだろう。
自分で決めていいから充実してたと言えばいい。
分かってはいるけど充実してたとは言えない。
結局なんだか時間を無駄にしてる喪失感しか無かった。
子供の時にはもう生きづらかった。
大人になれば変わると信じてた。
( 馬鹿みたいだ。)
変わるはずないと分かっていても信じてた。
ただ信じてるから生きてこれた。
大人になって生き辛くて信じる物も無い。
子供のまま大人になった気分になる。
でも自分には何も無いと思ったとき2酒が呑めるようになった。
ただ酒があれば生きていける。
( そう思えばよく出来てるルールだ。 )
でも、このルールがある以上どこか世界は病んでる気がする。
愛を叫ぶ気持ちは、きっと複雑だ。
情熱と照れと清々しさと後悔が入り混じったもの。
それが形で表せたら。
言葉に出来ないのが愛というくらいだから。
僕の愛の形がモンシロチョウだったら良いのに。
モンシロチョウがゆっくりと好きな人へ飛んでいく。
色々な物を背負ってるようにふらふらと飛んでいく。
そして届いたと思ったら恥ずかしくて何処かへいってしまう。
そんな愛の叫び。
静かでゆっくりで叫びとは遠いけど確かに叫び。