深夜に山の頂上で星を見た事がある。
周りに明るい物が無くて真っ暗だ。
その時に見た星は綺麗で電気が少し嫌いになった。
電気は、便利で明るいけど星と闇を消してしまった。
今は、一番星から20番目までぐらいしか見えない。
都会はもっと見えないだろう。
見えない宙では星が溢れる。
溢れて流れて消えていく。
消えていく流れ星に願う人は愛らしい。
大仏は穏やかな瞳をしている。
あの目には何が見えているのだろう。
大仏が羨ましくて憧れた事がある。
けど、大仏も他人が作ったものだと気付いたときに憧れは無くなってしまった。
結局、何かに助けを求めた人が作ったものだから。
大仏がいない世界が理想だと思ってしまったから。
好きな人には、ずっと隣で笑っていてほしい。
子供の頃は、そんな風に思っていた。
自分に自信があったのだろう、
あの頃の自分に、たまに戻りたくなる。
今はもう、そんな事は考えない。
好きな人の幸せのために僕はいらない。
好きな人のために出来る事は離れる事ぐらいだろうから。
僕は、自分の事をもっと知りたい。
そう思っていたけど間違いだったのかもしれない。
自分の事が余計に分からなくなった。
最近は、好き食べものすら分からない。
自分の事は案外、曖昧で良かったのだろう。
他の人と比べたら自分は駄目な人間だ。
駄目な人間を知ったところで意味はない。
からに閉じこもらずに他人を知るべきだったのかもしれない。
そうすれば、自分が何を求めてるか知らなくてよかったのに。
毎日が退屈だ。
これは平穏な日常なんだろうか。
もう、ずっと何をしてもつまらない。
何が楽しいかすら分からなくなって探す物も少なくなってきた。
したい事も飽きてきた。
心が空っぽのままずっと過ごしてる。
満たされない。
でも最近、変わってきた事もある。
人と比べる事も少なくなり益々、平穏な日常がやってくる。
焦りも少なくなってきた。
ただ、また悪夢を見る。