僕は、男だから雛祭りの事はよく分からない。
男だからといって、鯉のぼりを持ってたわけではない。
だから、鯉のぼりもよく知らない。
でも僕は捻くれていたからいらなかった。
きっと、他の家と比べてしまう。
それに、あれを飾るような庭も和室もなかったし。
けど、大人になって買う人も増えてると聞いた。
大人になって自分で買って見る物は違うのかな。
でも、僕は自分が子供の時より捻くれているのを知らされそうでやっぱりいらないな。
僕は、マッチ売りの少女の話を思い出した。
マッチ売りの少女の話は、昔は覚えていたが今はぼんやりとしか思い出せない。
(少女は確か、売れないマッチで温まろうとしてマッチを擦った。
マッチから幻(まぼろし)が見えてきて最後、死んだんだっけ。)
マッチ売りの少女のたった一つの希望は、マッチで見えた幻だろうか。それとも、マッチが売れる事だろうか。
僕は、マッチ売りの少女の話が好きだよ。
理由はね、たった一つの希望がマッチで見えた幻だと思えるからだよ。
僕の欲望は、叶わないファンタジーだ。
ドラえもんの道具でしか叶わないようなものだ。
ドラえもんの道具は不思議だった。
何故、あんなにも必要なのだろう。
タケコプターがあるだけでも充分じゃないか。
タイムマシンがあれば他に必要なのだろうか。
欲望の数だけ秘密道具があるなら、きりがない。
僕が秘密道具を持っていたら、欲望を満たし続けるだろう。
欲望を満たし終える事はないだろうから。
僕は、遠くの景色が見たくなって海を眺めに行ったりする事がある。
最近は鳥も好きになったが、種類が分かるわけではない。種類は、分からないが、あの時見たのは多分鷲だと思う。海の上を旋回していた。
僕から見た海と鷲から見た海を想像しながら眺めていた。
でも、鷲はずるい。
僕は、鷲から見た景色は分からないが鷲は着地すれば見られる。
きっと、鷲から見た海は小さいんだろうな。
現実は、良いものなのだろうか。
世界中の殆どの人が現実逃避をしていると思うけど違うんだろうか。
現実から目を背けたくはならないのだろうか。
この世界は、理想郷なのだろうか。
SDGSの目標を全て達成したら、この世界は、理想郷になるのだろうか。
僕は、子供のころから現実逃避をしてきた。
現実逃避をしなかったら‥‥
僕の人生は、どうなっていたのだろう。
成功か?死か?