2024-10-17… 【やわらかな光】
さあ、今日も朝が来た。
生まれたての太陽が登り始めた
やわらかな鈴蘭の白と金木犀の橙色を混ぜ合わせたような光
新鮮な少し冷たい空気とともに
やわらかな光が街を…世界を…照らし始める
それは一筋の希望のように
どんな世界にも やわらかな光はさすのだ
✡黒猫ブルー✡
2024-10-15… [ 鋭い眼差し ]
窓際で遠くに目線を迷わせ悩んでいるキミ。
揺れる光をまとった長い髪が風に遊ばれている
また、その瞳だね
失ったものを探すように游ぐ視線
その後ろ姿を眺めていたワタシに気づいて振り返る…
「ギリッ」と音が聴こえたような錯覚の刹那
ワタシに気づいたキミは眉間のシワを緩ませる
どうした?……?
どうした?それはこちらの台詞だよ
キミの背中がとても寂しそうにみえたんだ
キミの痛みも苦しみも抱き寄せて閉ざしてしまいたい
「いや、なんでもないよ」
黒猫ブルー
2024-10-15… 【 高く高く 】
涙があふれる とめどなく
キミの魂が今あの青空に羽ばたき舞い上がる
青い翼を羽ばたかせながら…離れていくこの地を
ワタシの元を
高く高く 太陽よりも高く 広い宇宙へ
この胸の痛みは今だけ…そう、今だけ
悲しみに浸るのも今だけ今だけ…許してね
大丈夫、だってまた キミに逢えることを
ワタシは知っているのだから
悲しくはないよ、もう
キミは自由だ
✡ 黒猫ブルー ✡
2024-10-11
涙の理由か…【悲しい涙 と 愛しい涙】
悲しい涙が頬を伝うのは
愛おしい魂がわたしの側を離れてしまうから
銀河系の果ての光の国へと
あなたは旅立つ
手の届かぬ遠くへと
今生では触れられぬ魂となり飛び立つ
愛しい涙がわたしの頬を伝うのは
あなたとの再会を魂と約束したから…
だから、悲しいわけじゃない
またねの涙
次はどんな姿?声?瞳?
わたしはイカロスにはならないよ
この青い翼であなたを探すよ
黒猫ブルー
【 ファヌースの灯り 】
午前4:19
今日も眠れずに明けゆく夜と朝の狭間の黒と青の混ざりゆく空を眺める
ふと、秋の澄んだ朝方の空気を吸いたくなり
窓を開ける…
少し冷たく清らかな新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込む、いまだうっすらと輝く沈まぬ星に「おはよう」
今日はどんな日になる?と問う
窓際に置いたファヌースへ明かりを灯そう
マッチ箱から一本取り出したマッチを擦る
" シュッ "
心地よい音とともにキャンドルへ明かりが移る
ああ、ほんのり暖かい
その優しい揺らいだ炎をただ見つめる
ぼ〜と、穏やかな呼吸で心ゆくまで
朝が明けるまで
2024-10-09 黒猫ブルー