もたれかかって
壁の隙間から
外側を見てた。
何か見えると思った。
この先の、たくさんの、途方もない、人生のこと
何も無かった。
暗闇だった訳じゃない。
全てが無かった、透明だった。
目に見えるはずのたくさんの星が
見つけることが、出来なかった。
ただ、音のつぶだけが
舞っているだけの、透明だった。
ボクは立ち尽くした。
多分雫が水面に落ちるくらいの時間だったけれど
永遠にみえた。
そしたら突然、
袖を引かれた。
1歩だけ前に出てしまうくらいの力だった。
それに救われた。
ただの1歩、落ちるだけでよかった。
光と音の粒が
花火みたいに過ぎていく。
あとは、僕も、弾けるだけだ。
やってみようと、
そう、
思えた。
「___......い」
「___......おーい、起きな」
「......あぁ、スマン」
「......よし、ちょうどいい時間だな
昼、行こうぜ!」
「そうだな、行くか」
地は廻る。
永遠と思えるほどに________。
ただ、過ごしてるんだ
同じ波長を感じながらさ
何かに憧れたんだ
その何かがわからない
あれが欲しいって走っても
ただ憧れて終わった
普通に過ごしててもさ
憧れはずっと続いてるんだ
沢山の街を覗き込んでも
明日のことを考えても
ずっと同じさ
あれしか見えちゃいない
気づいたら追いかけてる
もう届くかも分からない
自信だけを持って
進んでいくんだ
もう居ない彼の背中を目指して
いつか手を取れるようにね
冬ってさ
前は苦手だったのよね
寒いし、風邪ひくしさ
けど、最近は好きなんだよね
何でかなって思ったの、
そしたらさ、
君、この前「あったけぇーっ最高ー...」って
言ったじゃん
あったかいって幸せなんだなって
それを感じれる季節が冬だったって
気づいたわけ。
だからさ、
君と手繋いだり、
布団の中で抱きしめ合いながら寝たりさ、
冬、好きだなって
思ったんだ。
ねぇ、あのさ
ありがとね、いつも
隣にいてくれて、
幸せ者だな、わたし
風が入る部屋でさ
掃除してたりしてさ
ちょっと一息つくとさ
タイミングよく風が吹いてさ
あぁ、いい休日だなって思うんだ
そんで夜にはさ
友達と飲みにいって
楽しく過ごすわけ
いいよね、こういうの
いつも書いている日記に
赤ペンで印がつけたあった
それは、昨日のバーベキューのことだった
母さんがつけたのかなって
ほっといたけど
友達の家に泊まったときも
昨日の日記に印がつけてあった
幼い頃のわたしは
大して気にしていなかった
大きくなって
結婚して
子供もできた頃
ふとその日記のことを
思い出した
子にそのことを話すと
「それ、僕の日記と同じじゃん」
と言って、日記を見せてきた
すると同じく印がつけてあった
こんなことをする妖はいただろうか
座敷わらしだといいなと
子供心を呼び起こしながら
そんなことを
思ったのだった。