起きている時は仏頂面なのに。
寝ている時は、なんだか笑っているみたい。
君のかわいい口元。
今日もお仕事お疲れさま。
ぐっすり眠っている君を起こさないように、優しく労るように、頭を撫でる。
おやすみなさい、良い夢を。
眉間に刻まれたシワを軽く伸ばしてから、そっとキスをして隣に潜り込んだ。
テーマ「スマイル」
ハマユウ。
アセビ。
エキナセア。
ヒペリカム。
カランコエ。
マネッティア。
ジューンベリー。
ブーゲンビリア。
エキザカム。
ペチュニア。
クチナシ。
テーマ「どこにも書けないこと」
パタパタと控え目なスリッパの音が聞こえて、一気に覚醒した。
しかし、目は開けない、そのまま寝てるフリ。
キイ……、とドアが静かに開いた。
フワッと香る、カリカリに焼けたベーコンとトースト、それから君の香水の匂い。
私の肩を優しく揺する、君の少し冷たい手。
朝だよ、と君の囁き声に耳が擽ったくなる。
起きて起きて、とユサユサする君。
かわいい。
もうちょっとだけ、我慢。
テーマ「時計の針」
返事の来ない、君への手紙を今日も書く。
昨日は庭に咲いたスミレのこと、君の好きな空色のスミレが今年もたくさん咲いたよ。
君に会いたい。
一昨日は雪が降った、雷も鳴ってとても怖かったんだ。
君は今、どうしてる?
その前の日は節分、炒り豆をホントに歳の数食べてお腹に激痛が走った。
……ちょっと痩せたかも。
最近は目もあまりよく見えなくなって、文字を書くのも一苦労だけれど。
君が集めていた綺麗な便箋、これなら君に届くような気がしたんだ。
今日は何を書こうか、愛する君への手紙に。
テーマ「溢れる気持ち」
たまに君から届くメールの文末に意味がわからない文字が付いてる時がある。
付いてるのは大抵、帰りが遅くなる時や夕飯が要らない時に来るメールなので、海外流の謝罪か何かかと思ってスルーしていたのだが。
今しがた届いたメールにもソレが付いていた。
しかしメールの内容は、駅前のパティスリーでケーキを買った、というもので。
謎は深まるばかりだ。
何なんだろ、XOXOって。
テーマ「Kiss」