しじま

Open App
7/26/2023, 4:36:26 PM

私は、私の思うように生きていく。

自分が正しいと定めた道を歩む。

誰に何を言われようが、知ったことか。

お前らには一切関係ないことだろう、私の好きにさせてくれ。

お前らの人生じゃない、お前らの命じゃない。

私の人生、私の命だ。

ひとの生き死にを勝手に決めてくれるな。

ぜんぶ、私のモノだ。

私が決める。

テーマ「誰かのためになるならば」

7/25/2023, 3:34:05 PM

 直径3メートルの白い円の中。

狭い円錐形の内側。

唯一、私が輝いていられる場所。

 可愛いを詰め込んだ、「私」には苦痛でしかない衣装を纏い、歌って、踊って、キラキラとした笑顔を振りまく。

 輝いている私も、輝いている私を観てくれている、応援してくれているファンも、大好き。

 だけど、たまに思う。

もっと、違う生き方もあったのかな、って。

 普通に学校に行って勉強して、普通にバイトして、普通に恋人を作って喧嘩して別れて、普通に。

普通に、普通の一般人として、あくせく働いて生きていく。
 そんな人生に、少しだけ憧れた。

けれど、私は今、この場所で生きている。

 蹴落されないように、足手まといにならないように必死に足掻いて、足掻いて、このステージに立っているんだ。

 私を好きでいてくれるファンの為に、私は歌う、踊る、皆の大好きな笑顔をばら撒く。

 狭いスポットライトの内側からは、何にも見えないけれど、観にきてくれた皆を笑顔にしたいから。

私は、これからも此処に居続けたい。

いつか必ず来る。

 此処から巣立つ、その日まで。

テーマ「鳥かご」

7/24/2023, 3:51:52 PM

 おんなじ日の朝と夜に、僕と君は生まれた。

僕のほうが少しだけお兄さん、ちっちゃくて可愛い弟分の君の寝顔を、眺めているうちにウトウト。生まれたばかりだもん、まだ眠いの。

君はちっちゃいのにもうお喋りさんだ、僕ビックリして飛び起きちゃった。

ミルクをたくさん飲む君を見ていたら、僕もお腹が減ったよ、ママ、ミルクちょーだい。

 緑と白、広いお外は、何だかへんな臭いがする。

君はまだお家の中に居なきゃ駄目なんだって、だから君の分も僕が楽しむよ。

はやく君と駆けっこがしたいな。

だから、はやく大きくなってね。

 君のホワホワの尻尾を食んだら、君のママに鼻先を引っ掻かれちゃった。

テーマ「友情」

7/24/2023, 7:04:06 AM

 重くのしかかってくるような暑さから逃げるように、玄関のドアを開けて素早く内に入ると大急ぎでドアを閉めた。

ムン……、とした短い廊下を抜けてリビングの扉を開けると、ヒンヤリとした空気が抜けていく。

いきかえるー。

はあ、とひと息ついていると「おかえりー」とキッチンから君の声。

「ただいま」と返しながら君の手元を覗くと、真っ赤なスイカを切っている最中だった。

近所の人と半分こにしたらしく、他にも特売品が流しにところ狭しと並べられている。

今日あったことを楽しそうに話す君に時折、相槌を打ちながら、シャクりとスイカを頬張った。

テーマ「花咲いて」

7/22/2023, 4:15:20 PM

 十年くらい未来に行って、今見ているアニメを一気に見る。続編もあったら徹夜して見る。

それくらいにしか利用出来なさそう。

 よくある自分を殺すとかも不可能だし、両親を別れさせても、結局自分は生まれるし。

 運良く過去の自分に会えたところで、具体的なことは話せないから「もっと勉強しなさい」とか、当たり障りのないことしか言えない。

「こんな現実逃避してないで、真面目に生きなよ。おっさん。
ダメ人間でも、きっと何かの役には立つだろうから。」

過去の自分なら、きっとそう言うんだろうなぁ。
……あー殴りに行きたい。

テーマ「もしもタイムマシンがあったなら」

Next