4/6/2024, 5:20:27 AM
「あ!流れ星」
そう言って君は空を仰ぎ見る。
少し後ろに立つ俺を振り返り
「綺麗だね!」
と笑う君の屈託のない笑顔が
星空に負けないくらい眩しくて
「そうだな」
とたった一言
目を細めながら返す事しか出来なかった。
テーマ『星空の下で』
4/5/2024, 1:57:14 AM
朝、目蓋を開き
カーテンの隙間から漏れる光の色に
今日の天気を予想する。
はだけた毛布を脇に寄せ
フローリングに爪先の温度を移しながら歩む。
蛇口から溢れる水を空のコップに注ぎ入れ
ひとくち含みほぅと息を吐く。
そんなありふれた特別でない1日の始まりを
穏やかな気持ちで過ごせたのなら
それでいい。
それが、いい。
テーマ『それでいい』
4/1/2024, 1:28:10 PM
今日はエイプリルフール。
君に抱くこの感情も、
張り裂けそうな胸の痛みも、
全部嘘なら良かったのに。
テーマ『エイプリルフール』
4/1/2024, 1:00:27 AM
桜の花弁が踊る季節に
僕らは手を振り合った
風に揺れる君の髪は柔らかく
陽の光の下で眩しく光っていた
(君よどうか幸せに)
僕は遠ざかる背にそう願いをかけた
テーマ『幸せに』
3/21/2024, 10:16:26 PM
二人ぼっちの砂の上、
足跡二つ。
歩む速度も行く先も同じなのに、
それでも二人は一人だった。
二人ぼっちの砂の上、
声二つ。
幾らかの問答の末、
いつしか声は一つになっていた。
一人ぼっちは砂の上、
これで本当に一人になって。
それがどうにも寂しくて、
一人静かに泣いたのだった。
テーマ『二人ぼっち』