息をすって、はいて、
それだけでも力が要るのに
どうして80年とか100年とか
きみは言うのですか?
そんなことよりも
わたしのことが世界一すきとか
わたしがいないと毎晩泣くとか
そんなきみの言葉でわたしを溢れさせてほしいのに。
君はいいね。
そうやって
楽しくて、明るくて、今日が煌めいていて。
奇跡よもう一度?だなんて。
そんなものないよ
そんなもの起きない
誰がわたしの願いを叶えてくれた?
誰がわたしの苦しみを分かち合ってくれた?
そんなもの
どこにもなかった。
這い上がる気力なんてどこにもない。
わたしに生き延びようと思わせてくれる
何かなんてどこにもない。
なにもない。ありはしない。
誰が助けてくれるの?
誰がしあわせをくれるの?
いるはずなんてない。
あるはずなんてない。
奇跡なんてありはしない。
わたしだけ
わたしだけ
わたしだけ
奇跡なんて奪われたまま
この呼吸を恨んで、嘆いて
生き長らえてゆく、だけ、
だけ、
─
わたしも
もう二度と会えない人間になったら
だれかの感情に居てもいいのかな?
嗚呼でも、、、、、
それは寂しい
涙を流すために必要なのは
わたしという存在じゃなくてもいいから。
知ってる。
命の終わりが単純に泣けてきちゃうだけ。
わたしたちは
そんな風に作られた温かみのある機械だって
哀しいよね。
信じたいものは夢のまま終わって
信じたくないものは脳の裏まで焼き付いて離れない。
わたしたちはなんの為に
肺に次の命を宿しているんだろう。
毎日、毎日。
何も考えなくても、何も悩まなくても
この身体は進み続ける。
死ぬまで歩みをやめない。
ただ機械的に。
この肉の山が命の役目を終えるまで。
わたしが泣いて叫んで、それすら飽きても。
止まらない。
止められない。
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午前四時もエヌ回目。
変われないわたし。
変わってゆく日付。
なにひとつ合わない世界。
なにひとつ受け入れてはくれない世界。
醜い醜い私が悪いの?
なにもかも?ぜんぶ?
生まれ落ちた意味は何処にあるの?
ねぇ、誰か誰か─。
この生活の終わりに
一体なにがあるの?
この涙を飲み干す日々には
何の潤いもないけれど
本能だけが
わたしの血を身体に流し続けてる。
この命の宛は
一体、一体─。