薄墨

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5/8/2025, 12:56:17 PM

テレビリモコンが届かない。
赤い電源ボタンや、その他チャンネルを変えたり録画したりあれやこれやするボタンがポコポコ浮き出ている、あの普遍的なテレビリモコン。

微熱くらいの体調の時は、背中側の肋骨と肋骨の間に、何か小さいものが挟まっている感じがする。
それはたいてい、丸まったら少しマシになる気がして、布団にくるまって、まるくなる。

薬を一旦止めた方がいい気がする。
お腹が張ってる気がする。
そんなお腹を抱えて、丸くなる。
手だけを伸ばしてみる。
めいいっぱい伸ばしても、テレビリモコンには届かない……。

伸ばした腕が、小さく震える。
やっぱり届かない。丸まったままだと。

布団のちょっと向こうに置いてあるテレビリモコンは、布団の中で丸まっていると、絶妙に取れない距離にある。

腕を一旦引っ込めて、また伸ばしてみる。
届かない。
届かない…
届かない……!
だめだ

腕を引っ込め、背中の違和感と胃もたれの重たさを抱え込む。
有意義な暇つぶしは諦めて、シーツの皺でも見ていよう。

微妙なしんどさを抱え込んで布団に潜る。
テレビリモコンは、澄ました顔でまだそこにいる。

5/7/2025, 11:21:19 AM

木漏れ日に 誘われ見上げる 五月晴れ

手をかざし 手に飲み込まれる 木漏れ日め

マスクの子 撫でる木漏れ日の 暖かさ

5/6/2025, 1:43:25 PM

大切なものは 壊れないように そっとしまっていた
なにひとつ 失くしてしまわないように

あなたがくれた ほんのりあたたかい 大切なこの想い
あの日 そっと しまい込んだんだ

いつか離れてしまったって
いつか遠くに行ったって
このあたたかさはいつだって
私が大事にしまってる

だから きいて
踏み止まらないで
もう一度 あなたと歩きたい

大事なものは 盗られないように そっと隠していた
なにひとつ 傷つけてしまわないように

あなたがくれた じんじんあつい 大切なこのぬくもり
とっておきの 場所に 隠したんだ

いつか触れられなくなって
いつか笑い合えなくなって
それでもこのぬくみはいつだって
私がきっと覚えてる

だから きいて
諦めないで
もう一度 あなたと笑いたい

あなたにもらった思い出も
あなたに教わった楽しさも
あなたがくれたものは なにもかも
私が大切に取っておいているから

だから きいて
そばにいて
もう一度 あなたに呼んでほしい

だから きいて
そばにいて
あなたにこのラブソングを 聴いてほしい

だから きいて
そばにいて
もう一度 あなたに呼んでほしい

5/6/2025, 3:48:48 AM

立ちのぼる 季節の花の香 君の文字

5/4/2025, 2:52:27 PM

近すぎて すれ違う瞳 春の寝屋

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