もう一歩だけ、その1歩が、どれほど君を成長させるだろう。その1歩は、傍から見たら、ほんのわずかの1歩かもしれない。だが、その1歩が君の欲をかきたて、あと一歩、あと一歩と、あなたを鼓舞する。とても大きな一歩だ。だから今を怖がる必要は無い。その1歩の先に待っている君はどんな顔をしているかな?
見知らぬ街。
辺りを見渡すと、ネズミの死骸やタバコの吸殻、落書き、見るに堪えない街。
ならば、どんな良さを見つけよう?
環境が悪くても、物の流通がどこよりも盛んだったり、
日中は人がやかましくても、夜中はどこよりも星空が綺麗に見えたりする街。
一見のイメージが悪くても、長けている事、その街の素晴らしさを知れば、その街に住みたいと思う人も少なくは無いだろう。
これは人間関係についても同じ。
外見で人を判断しないで。最初からその人を避けるのではなく、その人と関わって、その人をより知ってあげてから、あなたの好きなようにすればいい。
人は誰しもが、他者に知られるべき、輝きを持っている。
遠くの空で、ゴロゴロと雲が怒ってる。
それに連なって自分の心臓もゴロゴロと唸る。
自分の胸の音がうるさい。早く止まないかなぁ。
山の向こうの遠雷が過ぎるのを、僕は気長に待っている
時計を見た。もうこんな時間か、、、
こんなところに一人で何やってるんだろう。
僕はマンションの裏山の開けたところでぽつんと座っていた。街はとくとくとあかりが消えていく。
あーあ。こんなことしてたら、彼女に嫌われちまうな。
僕はポケットからタバコを取り出し、火をつける。風が吹いて、ライターの邪魔をする。まるで体に悪いからタバコを吸うなと言わんばかりにしつこい。
オカンかよ。
やっと火がつきタバコから経つ煙を無心に目で追うと、満面の笑みを浮かべた星空が輝いていた。
贅沢だな。
この瞬間だけ、この空は僕のものになった気がした。
湖が魅せる世界には、僕と同じ、ひとつの光がぽつんとあった。
またこの時期がやってきた。
同じ空気のようで、違う景色のこの空間の中には、僕と同じ思いを持つ人が何百と居る。
本当は来て欲しくないのに、待ち疲れたように僕は嘘をつく。
でも僕はみんなと同じように、水でいっぱいになりそうな視界をギュッとつむって、パッと花が咲くように笑うんだ。
次会う時も、笑っていられるように。