きっと
あなたが躓いた道端の小石は 1000年先も残ってる
かたちを変えて 残ってる
あなたがどこかに忘れた傘は 1000年先も残ってる
かたちを変えて 残ってる
あなたが流した悔し涙も
無くしてしまった 好きだったおもちゃも
「それじゃ、幸せなものは残ってないじゃないか」
そうです
幸せなものは残らないんです
友達の乾いた笑い声も 気になるあの子と見た花火も
幸せは一瞬の輝きだから
たった一秒だって残らないから
だから 今を大切に。
#春凪詩集 「1000年先も」
勿忘草は ちいさな花
きっとどこかに咲いているけど
詳しくは覚えていない
まるで「気にしないで」って言ってるみたい
でも人間、「忘れないで」って言われると忘れるから
時々見かけるものの方が気になるものだから
やっぱり勿忘草は気にしてほしいのかもしれない
#春凪詩集 「勿忘草」
大人だって ブランコに乗ります
ブランコに乗れば 冒険の始まり
地面を蹴って さあ どこまでも
ブランコを漕ぐと 空への旅
わたあめみたいなあの雲まで
空のリズムに 息を合わせて
自然の音に 耳を澄ませて
ふわっ
目を瞑ると こどもの声
無邪気に笑う 昔のわたし
違う
笑っているのは わたし
さあ もうすぐそこに空
#春凪詩集 「ブランコ」
やっとここまで来た。
必死に走ってきたような、何もしてないような。
でもとりあえず、ここまでは来た。
私はここを終着点にしようと思う。だから一休み。
でも隣を歩いてきた人は、苦しそうに、息も絶え絶え、歯を食いしばって前に進もうとする。
「もう辞めていいんだよ。そんなに辛い思いをしなくてもいいんだよ。ほらこっちに出口がある。ここで終わっていいんだよ。」
余りにも苦しそうだから僕は思わずそう声を掛けた。
すると隣の人はこっちを見てこう言った。
「でも君、泣いてるじゃないか。僕は最後に笑いたい。だからここでは止まらない。」
強い眼をしていた。僕にはない、希望に満ちた眼。
彼は呻き声をあげて、先へ進んで行った。
やっとここまで来た。
必死に走って来た。自分に出来ること何だってやって来た。とにかく、前へ進んできた。
まだ先はあるらしい。でも、
僕はもう前を向けない。
だからここが、僕の終着点。