鮮やかなオレンジ色の暖かい光は
今日も心を灯してくれる
時に弱々しくゆらゆら揺れる。
消えないように風をよけて、
消えないように雨をよけて
影口で消えぬように、
涙で消えぬように。
初めて会った時の日の想い出
ドキドキした事、嫌われたくなくて自分を隠してた事。
手を繋いで歩いた道。
一緒に飲んだスタバの新作。
すれ違いから出来た喧嘩。
仲直りして笑いあった想い出。
今までたくさんの想い出。
これからも増えるきっとたくさんの想い出。
冬になって
雪が降ったら
まだ誰も足跡の付けていない
雪のカーペットに
二人で足跡残そうよ。
あんなに一緒に過ごした日々も
時間も、交わした言葉も
全部嘘だったかのように、
夢を見ていたかのように、
なくなってしまう。
これが「はなればなれ」
朝ゴミ捨て場に行くと
「拾って下さい」
そう書かれたダンボールが捨ててあった。
ダンボールを開けると
とても小さな子猫が入っている
色は雪のように白くて
目は開いておらず
手足もフラフラしている
か細い声でにゃーにゃー泣いている。
ゴミ捨て場にはまぁまぁな量の
ゴミが捨ててある。
「誰も拾ってくれなかったのか」
僕は猫の顎に指を持っていき下あごを撫でてあげた。
だが動物を飼った事もないし、仕事で家にいる時間も多くない。
「ごめんね、僕は君を連れて帰れないんだ。」
そう言って僕は仕事に行った。
だが、仕事中も子猫が気になる。
もう誰かに拾ってもらえただろうか、
いやでも、まだあそこでか細い声で鳴いているのかもしれない。
僕は定時になって少し早歩きで朝猫がいた
ゴミ捨て場に向かった。
たどり着いたゴミ捨て場に行くとダンボールだけがポツリと置いてあった。
蓋が締めてあり、か細い声は聞こえない。
僕はそっとダンボールを開いた。
その中には子猫が丸まって眠っている。
「寒かったろう…ウチに来るか✨」
僕は猫が入ったダンボールを抱えて家に帰った。
「名前は…雪のように真っ白だからユキちゃんだね!」
それがこの子との出会いだった。