君を照らす月
隣から聴こえる心地いい音
カーテンの隙間から月の光が貴方を照らす
月齢15.6
満月が欠け始める
私の心は満たされていた筈なのに
もうぬくもりを求めてしまう
そっと貴方の背中に額をくっつけて
伝わる体温が……暖かい
「愛おしい人」
そっと呟く
愛は曖昧で、不明瞭と貪欲
どうしてかな
愛は幸せと似てるのに、涙が溢れるの
愛されていると答えが欲しいのか
愛していると確認したいのか
ただ 月の引力のせいにして
静寂に
月の光が2人を包んでいた
木漏れ日の跡
見慣れた通学路
風が吹き抜けると
木漏れ日の中に君がいた
私の胸の高鳴りは全身に駆け抜けて
私の影は貴方に近づいていく
あなたの声が好き
あなたと一緒に歩くのが好き
早くあなたの隣にいたい
この先の未来も
だからあなたの名前を呼ぶの
私という跡を残すために
煌めく木漏れ日の中
君を見つけると
僕の鼓動がドキドキと聞こえてくる
君の声が好きだ
君の優しさが好きだ
だから僕の名前を呼んで
僕の元に早くおいで
君と手を繋いで
この幸せが続くように願うんだ
祈りの果て
私には『推し』が存在する
本当は人間関係が嫌い。面倒くさい。
でも生活のために、笑顔を貼り付けて
周りと話を合わせて
今日もなんとかやり過ごす
「あ〜ぁ、ずっと休みにならないかな」
変わり映えのない祈り
家に帰れば私と『推し』だけの時間
私の願いはあなたの幸せ
これ一択
憧れ、尊厳、応援…明日の活力
「あー幸せ」
誰も知らなくていい
私だけが知ってればいい
だから
『推し』には果てなんて存在しない
ティーカップ
秋立つ空
朝は少しひんやりして、指先が冷たい
食卓には いつもの朝食
あなたの前にはオレンジジュースとソーセージマフィン
私にはダージリンティーとクィニーアマン
「サラダも食べてよ」
野菜が苦手なあなたにポテトサラダを作ったわ
人参もいっぱい入れてやったわ
あなたの少し嫌そうな顔を見ながら
お気に入りのティーカップに砂糖を1つ
好みの甘味になったわ
「なにニヤついてんだよ」
「別に。ただ、好きだなって。」
今度はあなたがニヤついてるわよ
寂しくて
記憶に残っているのは
冷たい水が僕のすぐ隣でいっぱい
僕に向かってきたこと
ひとりぼっちで怖くて寂しくて震えてたんだ
その時
小さな人間の手が僕を包んでくれた
その手には小さな赤いお星様の模様がついていたから
僕はその人間を 赤い星の子 と名前をつけた
僕には名前はなかったけど
「アルト 」って僕に言ったから、僕の名前?かな
それからの僕はとても幸せ
ご飯は美味しいし、お散歩も大好きだし、赤い星の子と
一緒に寝るんだ
いいでしょ。
赤い星の子は僕を大切にしてくれる
だから僕はこの子を守ってやるのさ。だから僕もこの子も早く大きくならなくちゃね。悪い敵がいたらやっつけないとね。
なのに、赤い星の子がお布団にずっと寝てる
どうしたんだろう?お昼寝?僕も寝ようかな
「アルト、オワカレシマショウネ。」
あの子に似た人間が僕を撫でながら言った
なんのことだろう?
鼻につく草の匂いとあの子の匂いが混じっているな
この匂いは苦手だけど、星の子は好きなのかな?
早く僕の名前を呼んで、撫でて欲しいな
それから赤い星の子は僕の前から消えてしまった
あれ?赤い星の子?
鼻につく草の匂い。僕この匂い嫌い
でも、あの子の顔が見える
顔を舐めたら アルトと呼んでくれるかな?
………赤い星の子の味がしない、声が聴こえない
撫でてくれない
僕のこと嫌いになっちゃった?
寂しいって泣いたら、また赤い星の子がきてくれるかな
早く 赤い星の子とお散歩したいな