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6/9/2025, 12:30:36 PM

交わった視線の先で柔く微笑んでくれたあなたが、少し横に視線をずらした途端にその笑みを深めた。
その先にいるのはきっと、私よりずっと可愛いあの子で。
高鳴った鼓動が治まらないうちに、胸の奥がどうしようもないほどに痛む。
どうしてこの世界はこんなにも残酷なの。

どうしてこの世界は

6/5/2025, 11:41:30 PM

普段は透明なはずのそれが、まるで鏡みたいに青を映す。
空を閉じ込めたかのようなあまりの鮮烈さにどうしようもなく心を奪われた。

水たまりに映る空

6/5/2025, 8:34:21 AM

不意に芽生えた感情に驚きと言うにはあまりにも凪を帯びた気持ちを抱いた。
好き、というのはちょっと違う。だけど尊敬にもほんのり違和感を覚える。そして情愛というには複雑すぎる。
胸の真ん中にずっしりと重みを構えるそれを表す言葉は、私の中には存在しなかった。

恋か、愛か、それとも、

6/2/2025, 11:12:41 AM

いつもはビニール傘ばかりを使うあなたが周りの視線を覆い隠すような黒い傘で迎えに来てくれた日。
雨音だけが響く中で、あなたの唇が私のそれと温度を交わらせた。

傘の中の秘密

6/1/2025, 10:16:29 AM

雲の切れ間から青空が顔を覗かせて、遠い空に浮かぶ七色がもう雨宿りが必要ないことを伝える。
少し残念な気持ちを隠しながら行こっか、なんて立ち上がる僕の手にほんのり暖かい君の手が触れた。
「もうちょっとお話ししようよ」
君のこと知りたい。
続けて放たれた言葉に断る意味なんてなくて、君の隣に腰を下ろす。
雨上がりの少しひんやりした気温がちょうどよく感じた。

雨上がり

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