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12/21/2024, 10:28:26 AM

『大空』

雲に覆われた大空から、はらりと雪が舞い落ちた。
柔く手に乗ったそれは静かに溶けて、小さな水溜まりだけを残す。
隣の君が、わぁ、なんて小さく歓声をあげた。
「ホワイトクリスマスだ」
瞬く間に勢いを増した雪が一面を白に染め上げた。
イルミネーションの光がやけに輝いて見える。
「そうだね。綺麗」
君と見れてよかった、なんて言葉はまだ言えないままだ。
「でもちょっと寒いね」
言葉とは裏腹に嬉しさを満面に湛えた君が柔らかく笑った。
「じゃあ、手、繋ごうよ」
精一杯の勇気を振り絞って君を手を差し出す。
みるみるうちに頬を紅く染めた君が、うん、なんて頷いて、僕の手に君の手を重ねた。

バックナンバーさんのヒロインを意識して書きました。
転びそうになるシーンがどうしても書けなくてこうなっております。

昨日で♡1000到達しました!
ありがとうございます!!
これからも楽しんで書くのでよろしくお願いします!

12/20/2024, 10:07:58 AM

『ベルの音』

ベルの音が鼓膜を震わせて、クリスマスが近づいていることを知らせる。
目についたクリスマスツリーはイルミネーションに覆われ、眩いほどに輝いていた。
ふと、あなたの顔が脳裏に浮かぶ。
「誘おっかな…」
クリスマスに一緒に過ごしたい相手なんていなかったはずなのに、あなたがいいと思ってしまうなんて。
驚くほどあなたに惹かれていることにはまだ気づかないふりをして、あなたを誘う言葉を考えた。

12/19/2024, 10:59:11 AM

あなたがいなくなってから、寂しさなんて言葉じゃ言い表せないほどの寂寥感に苛まれていた。
心の一部どころか全身を持っていかれたような痛みが襲いかかって、なす術もないままその痛みを甘んじて受け入れる。
どうしようもないほどに、ただ、あなたの隣を希っていた。

12/18/2024, 10:04:59 AM

『冬は一緒に』

冬は一緒に雪を見て、こたつに入って、みかんを食べたいものですね。

12/17/2024, 10:01:51 AM

『とりとめもない話』

その瞳が他の人を映さないように。
柔らかい声が、他の人の名を呼ばないように。
とりとめもない話であなたの心を繋いで。

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