『大空』
雲に覆われた大空から、はらりと雪が舞い落ちた。
柔く手に乗ったそれは静かに溶けて、小さな水溜まりだけを残す。
隣の君が、わぁ、なんて小さく歓声をあげた。
「ホワイトクリスマスだ」
瞬く間に勢いを増した雪が一面を白に染め上げた。
イルミネーションの光がやけに輝いて見える。
「そうだね。綺麗」
君と見れてよかった、なんて言葉はまだ言えないままだ。
「でもちょっと寒いね」
言葉とは裏腹に嬉しさを満面に湛えた君が柔らかく笑った。
「じゃあ、手、繋ごうよ」
精一杯の勇気を振り絞って君を手を差し出す。
みるみるうちに頬を紅く染めた君が、うん、なんて頷いて、僕の手に君の手を重ねた。
バックナンバーさんのヒロインを意識して書きました。
転びそうになるシーンがどうしても書けなくてこうなっております。
昨日で♡1000到達しました!
ありがとうございます!!
これからも楽しんで書くのでよろしくお願いします!
12/21/2024, 10:28:26 AM