『子供のように』
いつも冷静で大人っぽいあなたの子供のように泣きじゃくる姿に少し戸惑いつつも、安堵を覚えた。
いつも求められる姿である必要はないんだよ。
どうか、私の前だけでもありのままのあなたを見せてね。
『放課後』
放課後の教室で私を待つ君を静かに見つめる。
髪を耳にかけながら静謐な雰囲気を纏う君を知っているのは、今のところ私しかいないんだ、なんて歓喜の感情が静かに胸を支配する。
わざと大きな音を立てて扉を開けた。
「おかえり。お疲れ」
柔らかく笑う君にただいま、と笑い返しながら隣の席に腰掛けた。
私の中で仄かに、でも確かに存在を主張する独占欲には気づかないふりをして、君の隣に並ぶ私を、君はどう思うのだろうか。
驚くだろうな。軽蔑するかな。それとも…。
まだ見ぬ表情の君に想いを馳せながら、君の髪を撫でた。
『カーテン』
カーテンが風で揺れたその向こうに、誰の姿もないことに孤独を感じる。もう君はいないんだ、なんてことを考えるのも馬鹿馬鹿しくなるくらい、君は私の生活から痕跡を消し去っていた。
生活の中から君はいなくなっても、私の心からはまだ消えないようで。
少し熱くなった目を意識の外に飛ばすように、君の好みじゃないベージュのカーテンを閉めた。
大好きなコレサワさんのたばこにインスパイアされて書かせていただきました。
『涙の理由』
誰にも言えない涙の理由を、どうか私には話してくれませんか。
『ココロオドル』
あなたと見る景色は、全て私の目に鮮やかに映って、どうにも私の心を高鳴らせるばかりだ。
あなたの隣にいたら、私史上最高のココロオドル体験ができるだろうか。
その時にはきっと、私の心はあなたと共にあるんでしょう。
雲の切れ間から見える青空だとか、夜空一面に広がる星だとか、道端にちょっと誇らしげに咲いてる花だとかにココロオドルような人でありたいと思う。