終わらせないで
たとえ、その物語はそこで終わりなのだと
世界の理に諭されたとしても
今この瞬間も、そして
これからもずっと続いていくと信じていれば
きっと終わることはないから
終わるかどうかは
自分の心次第だと思うから。
落ちていく
心地よい揺れに微睡んで。
眠りの淵で車内に流れるアナウンスを聞いていた。
電車の中はいつもとても居心地が良い。
本を読んだり、何かを暗記したりするのもいいし、
疲れたら寝ていてもいい。
本当は一時間くらい乗っていたい時もあるけれど
仕方なく降車の準備をする。
いつか、一人でローカル線を巡ってみたい。
密かにそんな憧れを抱いて。
冬になったら
紅葉していた木々の葉は全て落ちきって
その季節特有の空気に様変わりする。
それぞれ季節ごとに雰囲気は変わるけれど、
私は冬の空気を感じるのが特に好きなのだと思う。
ただその冷たさだけが好きなのではなくて、
その空気が纏う何かに喜びを感じる。
その何かは
澄みきっているのにどこか色付いていて
少し切ないのに、わくわくとした気持ちになって。
けれど、それ以上は曖昧になってしまって
私にはよく分からなかった。
季節の雰囲気は、色々な要素が複雑に絡み合って
出来上がっているのかもしれない。
また会いましょう
最近、ヤマガラという可愛い小さな鳥が
家の庭の常連になりつつあります。
洗濯物を干していても逃げないくらいの警戒心で。
聞くところによると、手乗りになってくれることもあるようです。
悪い人間は、ヒマワリの種の無料配布で
徐々に心を掴んでいこうと企んでいます。
去年までは来ていなかったので
今年、固定客にしておけば
また来年も来てくれるかもしれません。
そして
あわよくば、すぐ逃げてしまうシジュウカラ達とも
お近づきになりたい。
残念な人間には下心しかありません。
スリル
家族が買ってきた、辛いカップ麺を食べてみた。
どうやら一人では食べきれなかったらしい。
家族には若干、辛いものが得意だと思われている節がある。
私はただ、残すのが勿体無かったのと謎の対抗心で
必死に強がっていただけなのだけれど。
警戒しているわりにパッケージも見ずに食べてみて
思ったよりも甘口で驚いた。
よく見てみると、どうやらヤンニョムチキン味のカップ麺だったようだ。
そもそもヤンニョムチキンすら食べたことが無いのでよく分からなかったけれど。
大抵この手の商品は
一口目はあまり辛くなく、徐々に殺しにくる。
それを恐れて、家族の真似をして昨日の残りの唐揚げとタルタルソースと一緒にちまちま食べた。
かなりジャンキーな仕上がりにはなったが、
ヤンニョムチキン味なだけあって、鶏肉との相性もかなり良く、辛さも中和されて美味しかった。
スリルを求めて食べ始めたけれど、
程よい辛さで美味しいのが一番だと思った。