空を見ていると時折、天使の梯子という雲の隙間から差す光の筋が見えることがあるけれど、初めてあれを見たときは何かとんでもないものを見てしまったような気がした。

日が沈むのが本当に早くなってきた。この先もっと日が短くなるし、寒くもなるし、雪も降るかもしれない。それを思うと、まるで季節が年老いているような感じで何となく悲しくなる。

鏡を見れば自分の顔を知ることができるが、それは鏡ごしの自分でしかなくて、直接自分の目で自分の顔を見ることは一生ない。これって凄く不思議なことだと思う。眼球のすぐ近くにあるものが近すぎるがゆえに見ることができないなんて、この何ともいえない噛み合わなさに、この世のことわり的なものを感じる。

眠りに落ちる直前の「もうちょっとで眠れそう」ってなってる時の、あの頭がふわふわしている感覚が好きだ。起きながら夢を見ているような感じで、物凄い幸福感に包まれる。

私にとっての理想郷は布団の中だ。柔らかいしあったかいし、全てから守ってくれるような安心感をくれる。