年が明けたらお店の商品棚は
あっという間にバレンタイン一色
カラフルで可愛いそれらを横目に
必要なものを探しに行く日々
どうせ渡せないし
渡しても玉砕だろうし
そう思うと見ようとも思えなかった
早くも1月が終わろうとしてる今
更にバレンタインコーナーは
煌びやかになっている
女の子たちがわいわいと
かわいいグッズを見てはしゃいでいる
あんな頃もあったなーと考えていると
「挑戦しないで後悔するより
当たって砕けた方がスッキリするよね」
あぁ そうだよね
それにチョコ食べたいしな…
今年はいろいろと挑戦する年にしようって
神様と約束したしね
…自分が食べたいの作って
ついでにあげるのもありだよね?
そう自分に言い聞かせ
バレンタインコーナーへと足を向けた
「小さな勇気」
君の驚いた笑顔が見たくて
君の嬉しそうな声が聞きたくて
どうすれば喜んでくれるのか
いつもいつも考えているんだ
全ての日がサプライズとはいかないけど
アリスのように
何でもない日を祝ってもいいよね?
僕にとっては毎日が記念日なんだ
君と居られるというだけで
全てが輝いていく
僕を幸せにしてくれる君に感謝してるんだ
本当はね
毎日君にプレゼントを渡して
お祝いしたいんだけどね
でもそれだと飽きちゃうでしょ?
だから忘れた頃にサプライズするんだ
君と嬉しいを共感できるように
「わぁ!」
全ての生命は時を廻る
記憶は埋もれているだけで
その全ては御魂に刻まれている
刻まれた業を償うために
定められた宿命を達成するために
何度も何度も繰り返す
その生に絶望しても
自らその灯火を消してはいけない
それはどんな罪よりも
重く永く刻まれる
生命を持って産まれたものは
絶対になにかの犠牲の上に在ることを
決して忘れず
心の隅でいいから
全てに感謝して生きなければならない
己を含め軽んじていい生命は
決してないし
未来永劫 繰り返し繰り返し
何かしらの生命として産まれ落ち
生きていかねばならないのだから
「終わらない物語」
知っているのよ
都合のいい女だってことは
それでも私は貴方に微笑むの
だって貴方が戻る場所は
私の所しかないから
違うわね
私が貴方から離れられないのよ
だから貴方が私にナイショにしてる事
全て知らないフリしてあげる
だから必ず
私の所に帰って来て
「優しい嘘」
瞼に映る泡沫の夢は
淡く浮かんでは消えていく
記憶にない風景と言葉
それは誰が視たものなのか
私の想いが視せた願望か
それとも
私の知らない遠い昔の記憶か
愛しく想う貴方の瞳が
夜露に濡れた黒曜石のように
不思議な輝きを放つ
ゆっくりと瞬きをした瞬間
夢は弾け
涙と共に現実へと引き戻される
「瞳を閉じて」