湿気を含む空気と雨の後の土に匂い
これでもかと照らす太陽の下
自分の汗も混じり
雨の匂いとは違う独特の匂いが
鼻を掠める
いつもならフラフラと吸い寄せられる
甘いスイーツの匂いも
この暑さの中では魅力が失われる
今私が求めるのは
冷たいかき氷や水の
香りなき涼しい匂い
鼻を通るヒヤッとした感覚が
涼しい匂いだと感じる
湿気と冷気
これが夏の対局の匂いと言えよう
「夏の匂い」
その気になればいつでも冒険にでれる
何故なら一瞬先は何時でも
「知らない世界」だから
そこでどう動くかで全てが変わるのは
皆 平等に与えられている権利
だけどその一歩が踏み出せず
何をすべきかが分からず
現状維持を望んでしまうのが
ヒトだと思う
自分も例外なく現状維持を望み
多少生き難さを感じつつも
ぬるま湯に浸かってしまっている
だけどそろそろ
後悔したくないから
重い腰をあげる時期なのかもしれない
「まだ見ぬ世界へ!」
雨が奏でるメロディは
静かで優しい
傘のドラムに空き缶のシンバル
木々のマラカスに水溜まりのベル
コーラスにはカエルたちも参加してる
何故か雨だといつもよりも静かだと思うのは
私だけだろうか
大人になり雨の日の外出は
億劫に感じるけど
子どもの頃は新しい傘や長靴を早く使いたくて
雨の日が待ち遠しくもあったっけ
はしゃぎすぎてずぶ濡れになって
怒られたもんだな
よし 新しい傘を買おう
そして雨のコンサートに参加しよう
「雨音に包まれて」
全てが輝いて視えるの
景色も空気も貴方も
今までこんな事なかったわ
貴方が居るだけで世界は変わるの
これが恋の魔法ってやつなのかしら?
貴方が触れるもの全てが欲しい
貴方の話すこと全てが知りたい
貴方ことを永遠に見ていたい
こんなにも愛おしくて
こんなにも欲しくって
こんなにも大事で
…
だからこそ
私を見ない貴方のことが
狂おしい程に許せないのよ
「恋か、愛か、それとも」
雨は嫌いじゃない
周りは静かになるし
空気は洗われるし
傘の下で涙が流れても隠せるから
傘の分の自分の空間
人混みでもぶつからなくなる傘の魔法
雨音で消されるノイズの中
私の音も消えていく
このまま消えられればいいのに…
だけどそれはまだ許されないらしい
いつの間にか雨の声は小さくなり
周りが少し明るくなる
…神様は意地悪だな
こんな私にも祝福の橋を見せてくれるなんて…
「雨上がり」