貴方の事が本当に大好きだったわ
でも貴方はそんな私の事なんて
わかろうともしなかった
ー星が綺麗ねー
ほら 私の言葉に耳も傾けてくれない
少しでも私に関心を持ってくれれば
こんな事しなくてよかったのに…
ー明日も月が綺麗でしょうねー
私を見てくれないその目は要らないよね?
「これで最期」
雨上がりの空に
大きく掛かる虹の橋
地上を忙しなく歩く何人の人が
気づいているだろうか
雲の合間から覗く青空に
7色の橋が輝いて見える
足を止め空を見上げ
なんと自分は小さい事かと
思い知らされる
その美しさを心に残し
天使の橋はゆっくりと
その姿を滲ませて消えた
「空に溶ける」
深く深く深く
全ての記録の奥にある記憶
全てから解放された一瞬の刻
それは蘇りまた新たな記録となる
生命となるものは
どんな存在でも記録は在る
それが業であり徳であり
色々な形と意味を持っている
だからこそ
恥じぬ生を歩まねばならない
その記録が美しく彩られた色となる為に
「記憶の海」
なんでだろう
君しか見えないんだ
沢山の人の中に居ても
君が何故か輝いて見えるんだ
その微笑みが自分だけに向けられたらいいのに
君の視線の先には自分だけがいればいいのに
いつもいつもそんな事を考える
君の全てが眩しくて
自分が霞んで見えなくなってる気がする
不意に君に声をかけられた瞬間
一瞬で全てが色付いて
世界の全てが突然意味あるものに変わるんだ
「ただ君だけ」
日々の繰り返しの生活に
人々の行き交う喧騒に
徐々に疲れが溜まっていく
なんでもない言葉が
棘のように突き刺さる
人の視線が冷たく感じる
全てを投げ出してしまいたい衝動に駆られる
昔読んだ童話のような森の中に
行ってみたいと思ってしまう
動物たちと戯れ鳥たちと歌い
緑の中の空気を胸いっぱいに吸って
花咲き乱れる野原に寝っ転がって
ゆっくりとお昼寝したい
それが出来ないから
スイーツをいっぱい買い込んで
ついつい食べてしまうのよね…
「静かな森へ」