凛世

Open App
11/16/2024, 6:09:47 AM

猫がいる

鳴き声からしてまだ子猫だろうか

みーぅみーぅと寂しそうに

みーぅみーぅと必死な声で

親猫を呼んでいるのかもしれない

暫くの間鳴いていたが

いつの間にか静かになった

気になってしまい

いつも以上に授業が長い

チャイムが鳴る

窓の外には子猫はいない





「子猫」

11/15/2024, 12:47:54 AM

心地よい風から寒さを感じる風に変わっていく

駆け足で過ぎ行く時と共に

風景も日に日に変わっていく

冷たく変わる風は人の心も変えてしまうのか

あの人と熱く交わしていた視線が

いつの間にか違う方を見つめてる

気のせいだよと言って欲しいけど

気付いてしまって

壊れてしまうのが怖くて

何も言えないでいる

風よ お願いだから

あの人の心まで持っていかないで







「秋風」

11/14/2024, 4:16:25 AM

さよならと言うのは好きじゃない

永遠の別れのようで哀しい気分になるから

だから「またね」と言って離れるの

また会おうねの意を込めて

また会いたいと視線を送り

貴方の優しさを感じながら

ひと時の寂しさを紛らわして

貴方の「またね」の約束を胸に

次会える日を待つの

電話やLINEもいいけれど

やっぱり貴方の温もりを感じたいから

また会える約束が欲しい

だから今日もさよならは言わないで

「またね」と言って電車に乗ってね







「また会いましょう」

11/13/2024, 12:25:44 AM

私は辛いものが嫌いだ

口に入れたときの刺激

ツンとしたピリピリとした

食後もしばらく残るなんとも言えない感触

とにかく嫌いだ

だけどピーマンは大好き

それと似ているシシトウは

いつもドキドキハラハラしながら口にする

当たって美味しい時は本当に嬉しい

だけどハズレた時は失望感が半端ない

食べ物に文句を言うのは

罰当たりなのはわかっているけども

シシトウだけは

そのロシアンルーレット感が許せない

だけど当たりの子は美味しいから

やめられないのは仕方がない





「スリル」

11/10/2024, 10:49:42 PM

ススキの穂を振りつつ遊んだ幼き日

何も知らずにただただ駆け回ってた

ススキの穂を引き抜くのが楽しくて

次々と採っていた

たくさんのススキを抱えて

持って帰っては

母にこんなにどうするの!?と

言われていた記憶がある

今はそんなススキ野原は

滅多に見られなくなった

何も無いただの野原で遊ぶ

それが贅沢なことだと

今になって知った





「ススキ」

Next