「コーヒーよりも紅茶の方が好きなんだ」
ちょっと照れくさそうにそう貴方は言った
それからは私も紅茶をいれることが増えた
本を読む時 一息入れる時
はちみつを少し入れて飲むのが
私のお気に入り
あの人はストレートで飲むのが好きだって
電話の向こうで
「今 ポカポカしているのは
3杯目の紅茶を飲んだからかな?」
なんて呟くように言った貴方の顔を
見られなかったのが残念だったけど
一緒に飲んでいる紅茶の湯気が
私の顔を暖めてくれていたから
私もポカポカしていたんだ
一緒だねって言うと
そっかって返事が聞こえてきた
「紅茶の香り」
貴方が語る全ての言葉
優しく囁く心地よい響き
私にとってはどんなに有名な詩よりも
どんなに美しい音楽の調べよりも
貴方の紡ぐ言葉の方が
全ての芸術よりも尊く心に響く
何気ない呟きが耳に残り
いつまでもいつまでも再生される
なんでもない会話も
衝突して口喧嘩になった時も
悩んで独り言を言ってる時も
貴方の声が私を揺るがす
どんな時でも貴方が私の一番であるように
私がずっと貴方の一番でいてもらえるように
小さな事でも
お互いに言葉に出して語り合おうね
「愛言葉」
友と呼べる人はどれだけいるだろうか
「友達だよね!」と言って
相手を見下したり騙しだり
残念ながらそういう人たちもいる
幸いなことに私の周りには
居なかったと思うが
友と呼べる存在は少なかった
今でも他に比べたら少ないと思う
それでも私の友人たちは
皆 いい人で一緒にいて安心出来る
これからもその友人たちと
いい関係を保っていけるようにしたい
「友達」
何処に行くの?
聞いても上手く誤魔化すんでしょ?
貴方の傍にいられるだけで
それでいいから
だから私を上手く騙して
嘘をつくのが下手な貴方だけど
それらしく振舞って
上手く騙されてあげるから
だから
何も言わずに何処かに行ってしまわないで
「行かないで」
風に吹かれて雲は流れ
鳥たちは囀りながら風に乗る
何処までも広いあの空を
貴方も見上げているだろうか
未来と希望を夢見て眺めたあの虹は
もう見ることは無いけけど
いつか貴方との刻が重なれば
また新たな虹を見られるだろうか
遠い地にいる貴方の元へ
どうかこの想いを風よ運んで
「何処までも続く青い空」