暗闇に光るネオンやビルの明かり
人々の暮らす家から溢れる灯火
街中を行き交う車や電車
夜の街を彩る光は
高台から見下ろすと
地上に降り注いだ星空のよう
暗闇から見上げる夜空もいいけれど
たまには人々の造る地上の星を眺めるのも
いいかもしれない
「夜景」
どこまでも続く空が
青ではなくて灰色に見える時がある
地球も疲れているんだな
そう思ってしまう
それとも未来を憂いて
哀しんでいるのだろうか
狐雨は空の涙なのだろう
どうしても涙が零れてしまう
そう思えてならない
「空が泣く」
別に気にしてなんかいないよ
LINEが来なくたって大丈夫だし
私だってそう暇じゃないし
やる事はいっぱいあるし・・・
・・・忙しいのかな?
それとも私の事なんてどうでもいいのかな
・・・・・・
ああもう!
なんでこんなに気になるのよ
気になって何も手につかないじゃない
だからといって私からLINEするのも癪だし
早く連絡よこしなさいよ! 馬鹿!!
「君からのLINE」
その一歩が未来を創る
振り返るなとは言わない
しかし後ろに向きを変えるな
その場に立ち止まるな
僅かでもいい前に進め
それが未来への運命の道に縋り付く
唯一の手段だから
運命は変えられる
だからこそ前に進め
運命の道から降りること無く
最期までその灯火を灯せ
運命の向こうにある光を
その手に掴み取りたいのならば
「命が燃え尽きるまで」
ふと目覚め時計を見ると5時16分
カーテン越しの僅かな明るさが
朝の訪れを教えてくれる
せっかく目覚めたのだからと
庭先に出てみる
朝顔が庭いっぱいに咲き
まだまだ暑い日が続くと言っているようだ
東の空をこれから昇って来るであろう太陽が
ピンクともオレンジとも言えない色に染めていた
小鳥の囀りと地面を踏みしめる音が
朝の静けさの中に溶け込んでいく
たまにはこういう朝もいいなと
顔を出し始めた太陽の眩しさに目を細めつつ
深呼吸をしながら呟いた
「夜明け前」