大好きという気持ちは知った
愛しいという想いも多分知った
多分それは愛情というものだろう
なら恋は?
恋しいと愛しいはどう違うのか
恋情と愛情は何が違うのか
教えてくれる人はいないし
そこまでの感情を得る機会も少なかった
人はいくつになっても
恋をするんだそうだ
ならまだ私にも
全てを棄ててでもという相手に
いつか出逢えるだろうか
「本気の恋」
予定や計画を書く
その日の評価をシールで記す
カレンダーは人それぞれの使い方がある
今ではスマホにもあるくらいだ
だけど私には
ただの日にちを把握するためのもの
だから私のカレンダーは何も書かれていない
昔からカレンダーを使うのが下手だった
約束はメモ書きがあればいいし
計画は日々変化していくから
それと
日々 生活に疲れ溜まっていくストレスを
カレンダーに記して自覚したくないという
私のわがままでもあるから
「カレンダー」
この世界に
全く同じものは何一つとして存在しない
人は勿論
双子だったとしてもクローンだったとしても
全く同じ行動 思考 生体は有り得ない
物も同じ
成分は同じでも形は全く違う
それぞれが個を主張している
人に造られた製品も
当たりハズレがあるし
細かなキズなどどこかしら違う
だからだろうか
他と違うという不安を
出来うる限り似せて
仲間として安心を得ようとするのは
違うものを排除し
コミュニティを作り
イデオロギーに固執し
アイデンティティを軽視する
今の世の中はもっと自由に
個を表現出来るはずなのに
それが出来ない矛盾だらけの世界
忘れてはならない
人は唯一感情と思考を表せる存在
そして誰一人として同じでは無い
もっと自由にもっと大きな声で
自分を表現することが出来るんだと言うことを
「世界にひとつだけ」
もう嘘はつけない
気のせいだと思いたかったのに
一番有り得ないと思ってたのに
顔を合わせれば喧嘩になって
いつも私の邪魔ばかりしてきて
なんで来るのよ! って思ってた
だけどいなかったらいないで少し気になって
友だちとのお話も上の空になってしまって
それなのにいつも喧嘩になって・・・
あいつが他の女の子と楽しそうにしているのを見て
何故か胸が痛かった
私にはあんな態度なのになんで?
嫌な奴ってムカついてるだけだと思ってたのに
でも違うんだって気付いちゃったんだ
私はあいつの事が気になってるんだって
私以外の女の子にそんな笑顔見せないでよ
私にもその笑顔見せてよ
そう思うようになってた
それに気付いてしまってからは
叫びまくる心臓の音と
喧嘩しかできない苛立ちと
素直になれない情けなさで
複雑な気持ちいっぱいで
今日もあいつとやり合うんだ
「胸の鼓動」
水槽の中を
ヒラヒラと尾びれを舞わせ
行き交う金魚
上へ下へ自由気ままに泳ぐ様は
小さな舞台の上の踊り子のよう
水中の泡がキラキラ光り
踊り子に絡まり宝石に見える
この小さな舞台の中で
何も考えずのんびりと踊っていられたら
どんなに楽だろうか
「踊るように」