凛世

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8/6/2024, 4:36:37 PM

幼い頃

ジャングルジムの上に登り

めいっぱい手を伸ばして

太陽を取ろうと頑張ったことがある

空に眩しく輝くお日様が

どうしても欲しかった

もっと高くないと取れないのかと

高い場所を探したっけ

そのうち取ることなんてすっかり忘れた

あんなに欲しかった太陽は

今ではお肌の天敵

なんで取れると思っていたのか

我ながらお馬鹿だったなーと笑ってしまう







「太陽」

8/5/2024, 10:31:31 PM

何時の記憶だろう

高く澄んでよく響き渡る音

涼やかな風が吹き抜けていき

真っ青な空に高台から見下ろす広大な海

よく映画やアニメに出てくる

鐘の音とは違う心地よい響き

たまにふとその音が心に響いてくる

おかしなことに

そのような土地に行った記憶はない

記憶もあやふやな幼い日なのか

それよりもずっと遠い日なのか

ただ その鐘の音を思い出す時は

心を落ち着かせたい時









「鐘の音」

8/5/2024, 7:43:20 AM

いつもと変わらない日々が繰り返される

季節は巡り 花は変わっても

生活の行動は変わらない

着る洋服が薄着か厚着になるだけだ

考えることは夕食のおかずくらい

ただひたすらに死なないために動いている

何か無我夢中に取り組める事でもあればいいのだが

それすらもこれといってない

楽しみと言えば

たまに買ってくるコンビニスイーツくらい

こんなはずではなかったのにな

そう思ってしまう今日この頃だ





「つまらないことでも」

8/3/2024, 2:07:19 PM

まだ静かな時間

もう身体が慣れてその時間には目が覚める

もぞもぞと布団の誘惑に負けそうになりつつも

仕方なく起き上がる

さて 今日はどうしようか

冷蔵庫を除きつつ考える

前日のうちに決めておけばいいのだろうけど

あるものでいいやとなってしまう

数少ないレパートリーからチョイスしていく

もうおかずストックがないな

また作り置きしとかないと・・・ など考えつつ

その日のお弁当を仕上げていく

お弁当ができる頃には皆起きてくる

「おはよう」

今日もなんでもない一日が始まる





「目が覚めるまでに」

8/3/2024, 1:24:59 AM

白い壁白い天井白いカーテン

私とベットとテレビしかない空間

自分が生命の危機という実感はなかった

とにかく何もするなとだけだった

文字のある書物は駄目

歌詞のわかる音楽は駄目

面接さえも極力駄目

唯一部屋にあるテレビも駄目

勿論 食事も病院から出るもの以外は駄目

それに加え何も考えないでとさえ言われてた

言葉を聞くと考えるから血圧が上がってしまうんだそうな

強い光も駄目とのことでカーテンも閉まってる

只々ぼーっとしてる

呼吸して心臓が動いていればいいのだ

なぜこんなことになったんだろう

考えたらいけないと言われていても

それしか考えられなかった

ある日これ以上は危険と言われ緊急手術

気が付くと自分がいた病室のベットだった

これでもかという痛みとの格闘

それでもこれでここから出られる

その事が本当に嬉しかった






「病室」

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