白い壁白い天井白いカーテン
私とベットとテレビしかない空間
自分が生命の危機という実感はなかった
とにかく何もするなとだけだった
文字のある書物は駄目
歌詞のわかる音楽は駄目
面接さえも極力駄目
唯一部屋にあるテレビも駄目
勿論 食事も病院から出るもの以外は駄目
それに加え何も考えないでとさえ言われてた
言葉を聞くと考えるから血圧が上がってしまうんだそうな
強い光も駄目とのことでカーテンも閉まってる
只々ぼーっとしてる
呼吸して心臓が動いていればいいのだ
なぜこんなことになったんだろう
考えたらいけないと言われていても
それしか考えられなかった
ある日これ以上は危険と言われ緊急手術
気が付くと自分がいた病室のベットだった
これでもかという痛みとの格闘
それでもこれでここから出られる
その事が本当に嬉しかった
「病室」
8/3/2024, 1:24:59 AM