いつもと変わらない日々が繰り返される
季節は巡り 花は変わっても
生活の行動は変わらない
着る洋服が薄着か厚着になるだけだ
考えることは夕食のおかずくらい
ただひたすらに死なないために動いている
何か無我夢中に取り組める事でもあればいいのだが
それすらもこれといってない
楽しみと言えば
たまに買ってくるコンビニスイーツくらい
こんなはずではなかったのにな
そう思ってしまう今日この頃だ
「つまらないことでも」
まだ静かな時間
もう身体が慣れてその時間には目が覚める
もぞもぞと布団の誘惑に負けそうになりつつも
仕方なく起き上がる
さて 今日はどうしようか
冷蔵庫を除きつつ考える
前日のうちに決めておけばいいのだろうけど
あるものでいいやとなってしまう
数少ないレパートリーからチョイスしていく
もうおかずストックがないな
また作り置きしとかないと・・・ など考えつつ
その日のお弁当を仕上げていく
お弁当ができる頃には皆起きてくる
「おはよう」
今日もなんでもない一日が始まる
「目が覚めるまでに」
白い壁白い天井白いカーテン
私とベットとテレビしかない空間
自分が生命の危機という実感はなかった
とにかく何もするなとだけだった
文字のある書物は駄目
歌詞のわかる音楽は駄目
面接さえも極力駄目
唯一部屋にあるテレビも駄目
勿論 食事も病院から出るもの以外は駄目
それに加え何も考えないでとさえ言われてた
言葉を聞くと考えるから血圧が上がってしまうんだそうな
強い光も駄目とのことでカーテンも閉まってる
只々ぼーっとしてる
呼吸して心臓が動いていればいいのだ
なぜこんなことになったんだろう
考えたらいけないと言われていても
それしか考えられなかった
ある日これ以上は危険と言われ緊急手術
気が付くと自分がいた病室のベットだった
これでもかという痛みとの格闘
それでもこれでここから出られる
その事が本当に嬉しかった
「病室」
外に出れば世間の目
家にいれば家族の干渉
一人でいたとしても
何処で何を言われてるかわかったもんでは無い
ヒトは1人では生きられない
それは充分にわかっている
だけど一歩外に出れば
疲れるだけの人間関係
自分が思っている程に
私の事は無関心だとはわかっているけど
目を付けられたらそれまた七面倒臭い
だからお願い
私の事は構わないで
静かに存在を隠しているから
「だから、一人でいたい。」
純真無垢な心はもう消えてしまった
純粋な好奇心も探求心も
世間という荒波に揉まれ
ひた隠し無心を装うことを覚えてしまった
周りに合わせ仮面の微笑を貼り付け
同じ方向を向いて進む
幼い子の邪推なき笑顔が
とても羨ましい
この世界は何故こんなにも生きにくいのだろう
「澄んだ瞳」