「こんな夢を見た」
僕は朝目を覚ますと何故か目が腫れていた
いつも見てる天井じゃない
ここは…病院…?
何も思い出せない
この微熱みたいな……じんわり暖かい…
でも何故かあふれてくるこの涙は…?
きっと誰かのことも想って泣いているのか
この気持ちは何故か大切にしないといけない気持ちなんだなと思って僕はこの微熱みたいな
しゃがんだ僕が砂時計のように崩れていく
そんな夢を見た…
その日は幼なじみの結婚式
微熱を出してしまった僕はでる元気もなく
部屋で寝込んでいた…
お幸せに…と思いながら
僕は…
【1年を振り返る】
あなたの帰りをいつまでも待っている
最後にくれた君の手紙はまだ僕は捨てられずにいた
次々に殺られていく仲間達
明日になったら新しい年になるはずなのに
僕はここで何をやっているんだ
くだらない戦争なんてただの上官たちのエゴでしかない
1年を振り返る度にこの国は間違いばかり選択をして
多くの命が亡くなっている
特攻隊あの数時間後には飛行機に乗って
突っ込まないと行けない
震えが止まらない同い年の隊員をなだめながら
これから僕は命をゴミに捨ててきます
【みかん】
この狭い部屋で僕は……
考え事をしていた
天井を見つめ続ける
君と暮らせたら……
どんな人生だったろう
どんな事をしても君が僕の記憶から離れることは無かった……
忘れたい……忘れたくない……
自問自答し続ける毎日
答えなんてでるわけないのに
未だに買ってしまう
君の好きだったみかんを……
詩書きの中の君は……
いつか忘れる時が来る日が来るまで
僕はあの街に行くんだ
【手ぶくろ】
冬の風が冷たい中私は屋根の上で月を見ていた
徐々に冷たくなっていく体……
もうこの世には何も思い残すことは無いと思っていた
でも私はこうしてここに留まってしまっている
ありがとう
ごめんね
君がこの事実を知ってしまったら……
なんて……
手ぶくろ……
まだ編み途中なのに……
月が綺麗ですね
この言葉を胸にしまって
私はもう行くね
さよなら……
【大空】
屋上の雲ひとつない青空
もう少しで今年が終わる……
僕は今年なにか変化があったのだろうか……
冷たい風がなにか問いかけるように感じた。
ゆっくり……ゆっくり……
僕の休憩時間だけが過ぎていく
案外自分自身の事を分かっていないのかもしれない
周りの友達は皆口を揃えて【良くなった】だった
大好き曲をイヤホンで大音量で聴く
僕しかいないこの空間に音漏れしても別に構わない
大きく深呼吸して体の中の空気を換気する
来年はどんな年になるんだろう
目をつぶりながら僕はそんな事を考えていた