私の当たり前は他人とは違う当たり前。
小学生のときは校庭で遊ぶ同級生を横目に小説を書いた。
中学生のときは外で勉強をせず山に虫の観察をしに住んだ。
高校生のときには海外にいき路上のバスケットボールを自分とは違う人種の人と競い合った。
海外にいるときは人種差別も受けた。
ただ、日本に戻ったらそれ以上に
勉強ができないことを馬鹿にされた。
私は必死に勉強をして周りに追いつこうとしたが
家で勉強をしているだけでは周りとは
何かが根本の部分がズレている気がした。
私は勉強をやめた
馬鹿にされたことを馬鹿にした
社会の円に入れないことを受け入れた
社会の交換道具を捨てた
当たり前がかけ離れたのが悪かったのだろう
人生で友と呼べる人物は一人だけだった
その友は自分より勉強熱心で家族想いで
他人にとても優しかった
そんな友も不良やいじめてくる者には
とても怖い一面もあった
工業高校だったこともあり
就職者のほうが多く大学にいくものは少なく
僕らはどちらも就職した
会社に勤めるのは大変で友とは会わなくなった
成人式に久しぶりに友に会う機会が訪れた
1年前仕事辞めてしまった僕は
1年ぶりにスーツは少し小さい
2年ぶりに会う友と会いお互いの話をした
友は喫煙者になり酒飲みでHIPHOPを聞き
ピアスを着けていた
友は昔とは変わった姿だった
驚きはしたが思いだせばその片鱗は
学生時代にみえていたのかもしれないと気付いた
友と別れを告げた帰り道
変化がない自分の顔を殴った
疲労した帰り道、腰と首が曲がっていた
風を切る飛行機の音がして空をみた
そこには昔、UFOに見間違えた明かりが
チカチカとしていた
ただ、それしか空にはなかった
空にある光を最後にみたのは何年前のことだろう
エジソンやテスラらが新時代を創った
その発明は世界中の人々に
おおきな影響を及ぼした
家にそれを通せば火を使わずに
安全な明かりを灯せるようになった
だが、それは光を妨げた
50年後か100年後には地球上から
夜に暗い場所は無くなるだろう
その前にもう一度
いや
目に焼き付くまで光をみておこうと
疲れた体で明かりがないところに向かった
【神様だけが知っている】
祖母の家が建っている山には寺がある
そこには墓たちが存在する
裏側の山道には地蔵がお出迎えするように道にそって並んでいる
10年後
都会に上京した家の周囲500メートルの範囲に3つほど神社がある
1月1日になると家族で神社にお祈りをした
何年もお祈りした
恋は実らず
頭はよくならないし
人の争いはなくならない
不幸なことだってたくさん起こる
行動の先にしか夢はない
とうに気づいてた
なのに
人が落としたゴミを拾った
人を恨むことをやめた
人に親切にした
悪の行動を怖がった
だれかに見られている気がした