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2/24/2025, 4:04:01 PM

「痛い痛い痛い!」

俺は体に生えた一輪の花を抜こうとしていた
人と接するためにはこの一輪の花は邪魔なのだ。

 私は数十年かけて この花を大成させたが、
最近の若い世代は
小さかったりたくさんあったり、、、
何より背丈に比べて明らかに花びらが小さいのだ。
そういう風潮 なのだろうか

しかし、
私だってこの花を作り上げるのに苦労した!
世間様がそう言うからそうだとか
時代に合わせないあなたが悪いだとか
そう簡単に否定されては困るのだ!

私は、心機一転また1から始めることにした!
私が見せてやろう
たった1輪しかなくとも
根を張り巡らせ、低く、大きく広がる花を!!

2/17/2025, 7:07:08 PM

私が中学校に入って間もない頃、
道を歩いているみすぼらしい格好のひとに
話しかけられたことがある。
「あなたにとって一瞬の輝きとはなんでしょうか?」

「えっと…?」

「いきなりすみませんですがどうしても聞きたくて」

私は少し考えて言った
「……私は人の観察が好きです、特に笑った顔が。
なので人が笑う瞬間が一番輝いていると思います。」

「………そう」

考えに集中していて気づかなかったが、
その人は顔をしかめ、
両の目に溢れんばかりの涙を湛えていた。

「そうだった……あなたはいつも……」

当時の私にはただただ恐怖で
逃げるように帰ってしまった。
あれから数年、高校生になった今も
そんなオカルトじみたことは…と思いつつ、
もしかしたらと思案にふけっている。

12/3/2024, 2:27:30 PM

君...なんでそんなところにいるの?

物憂げな表情の少女との関係はそこから始まった.....

………………………………………………………………
プロローグ

 俺はクズだ。
29にもなって定職にもつけず、
今日もバイト先からクビを言い渡されたばかりだ。
マァ、世の中が悪いんだと言ってしまえば
簡単な話なんだが...

カポシュッ…

深夜、コンビニからの帰り道、
俺は半分やけくそになりながら、500のビール缶を
一気に飲み干す。
1日に幾度となく押し寄せる焦燥感。
これを紛らわせるにはこれが一番だ。

今なら、目に入る全てのものも許容できそうだ!
借金の催促状にお祈りメール、
両親からのありがた〜いお叱り...

クソッ…酔いが冷めちまった……

一人暮らし用のアパートまで用意してくれた親には 感謝しかない。だからこそ、どうしても現実を
直視してしまいつらいのだ。
ため息をつきながら歩いていると、俺の家、
もといボロアパートに着いた。

しかし、俺の部屋の前には物憂げな表情の少女が
ちょこんと座っているではないか
むしゃくしゃしていた俺は、ぶっきらぼうに
聞いてしまう

お前、こんな時間になんでいんだよ

もともと 俺が強面せいだろう
少女の顔面には若干恐怖の色が浮かんだ。
しかし、
静寂を割いた少女のセリフは予想外のものだった 。

私を…養ってもらえませんか……?



本当 、あの時の俺はどうかしてたと思う
酒が入っていたせいか
気前よく承諾してしまったのだ………

こうして少女との共同生活は始まったのだ

………………………………………………………………

間のエピソード・・・省略ッッッ.....!

エピソード1 物憂げな少女
エピソード2 恐怖のリフォーム
エピソード3 圧倒的、収入不足
エピソード4 クズの系譜
エピソード5 決心
………………………………………………………………
エピローグ
あれから、7年と少し、
中学校の卒業式.......

私は歳のせいかボロボロ泣いてしまった

本当にいろんなことがあった
俺は白髪混じりになり物憂げな少女は
今や太陽の申し子 のような明るい子になった

でもこれからだ。
来年からあいつは上京して東京の学校に行くらしい

なぁに また 元々の生活に戻るだけさ!
だから、、、

 
       さよならは言わない

11/27/2024, 3:49:15 PM

彼女の愛情は少し変わっている
私のご飯は地面に置かれ、私がご飯を食べる姿を
彼女は愛おしそうに 見つめるのだ。
昨年から、彼女は薬をご飯に混ぜるようになった。
私はこの時になって初めて命の危機を感じた。

逃げなければ……!

必死の思いも虚しく、私は捕まってしまう
ここは彼女の家、彼女のテリトリーだ。
恐怖で息を上げる私を見て、
彼女はニヘラニヘラと笑っている。
イカれてやがる。
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