学校に写真屋さんが来る度、卒業が近づいて来ていることを実感する。
先生や下級生。
何よりも友達。
喧嘩も助け合いも嬉しいも悲しいも共にしてきたんだもの。
繋がっている糸は、何があろうと切れることはない。
ずっとずっと大好きな人達だから。
これはもう……
「 宝物 」以上かもしれないね。
キャンドルに火をつける。
暗い部屋には、そのつけた炎の光だけが光っている。
顔を近づけると炎の中には、違う世界が広がっているようにも見える。
一瞬で付けた炎だが、何かを語っている様にも見えてくる。
見れば見るほど不思議で仕方ない。
時計を見れば今は夜の12時過ぎ。
フゥー、っと息をかけ消えた炎から出てきた煙を目で追う。
どこかに消えていく煙につられ私は眠りにつく。
たくさんの想い出。
そんな1日1日たくさんの思いを抱え込んできた学校ともあと半年もしないでお別れです。
早く卒業したい。なんか思っていた日々とは最後の日が近づいていくにつれ真逆になっていきます。
最後の日、最後の時間には、みんなの想いが詰まった学校で1枚、カメラに収めておきましょう。
冬になったら。
君と過ごす今年最後の季節。
やりたいことが山ほどある。
でも、そう簡単には会えない。
遠距離恋愛だから。
12月に会えるのは、たったの3回だけだったかな。
今日は、その3回目。
クリスマス当日で、君と過ごすラストの日。
しばらくは、会えなくなるね…。
もう今は9時過ぎだ。
あと数時間で君と笑い合えることは当分の間無くなる。
僕は、時計を気にしてしまう。
その隣に居る君は、今にも涙が出そうだった。
胸が苦しい。君も同じなのだろう。
時計を強く握りしめ、ポケットに押し込んだ。
「一つだけ、わがまま言っていい?」
僕は、君に聞く。
君は、鼻や耳を赤くしたまま頷いてくれた。
「目を瞑って」
「開けて!」
恐る恐る君は目を開けると、パチリと目を輝かせた。
僕が見せたのは、秘密にしていたイルミネーションだった。
すると君の目から涙が溢れ出た。
僕もつられて泣き出す。
こんな日々がずっと続いたらと何回願ったことだろう。
だけど君の笑顔を見ると遠距離恋愛も悪くないと感じてしまう。
また来年。
苦しいけどさ、
「いつか必ず指輪を持って迎えに行くから。」
どうか待っていてください。
私今、片思い中。
でも、自信がないのでいつも物に隠れて見とれているだけなんです。
あまり知らない人なんだけどね。
生まれた場所も違うので、ただの一目惚れです。
私は、ビビって声も掛けられないのであなたについて行くだけ。
行き場所は、いつも何一つ分からない。
でも、毎回素敵な場所に行っていることは知っています。
この目で見てるからね。
あれ?
気づかれた!?
やばい。
好きな人が近づいてくる。
毛綺麗かな?
顔変じゃないかな?
どうしよぉー!?
「君、何してるのー?」
急に頭を撫でられた。
えっ!?
恥ずかしすぎるんだけど!?
「かわいいね。」
意味もわからない言葉を連発してくる。
このまま喋れば両思いになれるのかな…?
「にゃ、にゃー」
「えっ!喋ったー!この子猫可愛すぎるー!俺の子になるー?」
未だに言葉は、分からないけど、いつか私はあなたと会話ができる日が来るのだろうか。
私の片思いは、まだ続きそうです。