冬になったら。
君と過ごす今年最後の季節。
やりたいことが山ほどある。
でも、そう簡単には会えない。
遠距離恋愛だから。
12月に会えるのは、たったの3回だけだったかな。
今日は、その3回目。
クリスマス当日で、君と過ごすラストの日。
しばらくは、会えなくなるね…。
もう今は9時過ぎだ。
あと数時間で君と笑い合えることは当分の間無くなる。
僕は、時計を気にしてしまう。
その隣に居る君は、今にも涙が出そうだった。
胸が苦しい。君も同じなのだろう。
時計を強く握りしめ、ポケットに押し込んだ。
「一つだけ、わがまま言っていい?」
僕は、君に聞く。
君は、鼻や耳を赤くしたまま頷いてくれた。
「目を瞑って」
「開けて!」
恐る恐る君は目を開けると、パチリと目を輝かせた。
僕が見せたのは、秘密にしていたイルミネーションだった。
すると君の目から涙が溢れ出た。
僕もつられて泣き出す。
こんな日々がずっと続いたらと何回願ったことだろう。
だけど君の笑顔を見ると遠距離恋愛も悪くないと感じてしまう。
また来年。
苦しいけどさ、
「いつか必ず指輪を持って迎えに行くから。」
どうか待っていてください。
11/17/2024, 12:59:41 PM