謎めいた人貴方は誰を愛するの

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7/1/2024, 3:40:35 PM

貴方を考えるだけで心が満たさせる
教室の端で窓越しの貴方を見つめる
この恋を隔てる一枚の硝子板を挟んで

6/27/2024, 11:26:25 AM

それは突発的だった
深夜、明日も早いからと布団に入りかけた時
体が突発的に動いた
財布とスマホだけ持って家を出る
普段人が多い通りも見る影も無く静寂としている
私は兎に角歩いた
行くあてもないが歩いた
明日は仕事だが今はどうでも良くなっていた
暗い駅に辿り着く
暗闇の中に灯りが一つ見えた、タクシーだ
私はタクシーに近づきドアが空くや否やタクシーに乗り込む
「どちらへ?」
運転手に問われ答えた
「ここではないどこかへ」
運転手は何言わずに車を動かして街を走る
メーターは動いていなかった


6/25/2024, 3:09:37 PM

私も一緒に連れてって
彼の手を引く
彼は驚いた様な顔をした
これから死のうと言う男に着いて行こうとする女にだ
気が弱い彼女の目はとても力強かった
その覚悟にやられてしまった男はニヤと笑い彼女を抱いた
不幸にさせてしまったと思った
そんな彼女は満足な顔をしていた
冷たい風が背を押す様に倒れ込む冷たい海に
白麗な花に目がいった彼女の様に繊細で美しい花だ
彼女を更に強く抱きしめ
私達は暗い海に身体を沈ませた
離れない様強く抱きしめ沈んだ

6/18/2024, 3:24:11 PM

落下

階段を上がる、悠長に上に向かうが心はどこか焦燥的だ
屋上の少し錆びた扉を開けた
フェンスもない屋上の端にいる彼を見つめる
言葉を発さずに彼に近づく
彼はこちらをチラと見るもすぐに前を向く
彼の横に座る
2人の間には言葉は無い
少しすると彼が口を開いた
「何しに来た」
彼は少し不機嫌そうな声だ
「別に、屋上に来たら貴方が居たそれだけ」
私も少し不機嫌そうな雰囲気で返す
「止めに来たのか?今更、」
「・・・・」
彼から発せられた"止めに来た"
やはりそうかと心の中で確認し彼が今から何をするか
その答えと事実に私の心臓の鼓動は緊張で早まり
何か言おうも言葉が見つからずになにもいえない
「止めに来たなら無駄だ、俺はもう引き返す選択肢は無い」
「君の為にも周りの為にも消えなきゃ行けないんだ」
そう言う彼は口数が多くなったからか少し普段の彼に戻った気がした
「そんな事はない、貴方は決して消えて良い人ではない
私が保証するわ」
「だから戻りましょうまたやり直せば大丈夫だから」
どうにか彼の考えを変える為懸命に口を動かす
「誰がどう言おうと私は貴方の隣に居るわ」
彼を1人にはさせないそう強い意思を彼に伝える
「それだと君が不幸になるダメだ」
「俺さえたった1人消えれば良いんだそれで充分なんだ」
「君みたいな優秀な人が無能な俺の事を気にかけるのは勿体無い」
「それでも私は貴方が居ないのは嫌だ」
「ダメだ俺はもう疲れたんだ君は俺の事を忘れて生きろ」
そう言うと彼は立ち上がりこちらを見る
その表情は陰惨な表情と同時にどこか覚悟の決まった表情だ
私は一瞬でこの後の事を予測して彼に手を伸ばす
彼の胸元に飛び込むと彼は驚いた表情をする
そして私達は浮遊感を感じ風を切る轟音に包まれる
「なんで、」
「言ったでしょ貴方の隣に居るって」
「・・・・」
「俺を恨むか?」
「恨むならこんな事しないわよ」
彼が私の身体を抱く力が少し強くなる
幸福感が体を満たし私も抱き返す
彼は私を包み込む様に抱く
わずが数秒だった最低な場面の最高な瞬間
私達は幸福と共に落下する
お互いを強く抱きしめ合う幸福が落ちない様に
強く強く強く抱く

6/8/2024, 1:11:37 PM

「今まさに人生の岐路に立っているだろう」
そんな事を何年前から考えているが怠惰な性格が邪魔をし
行動は何一つとしてしていない。
頭では分かっている何か変えなければ、
しかし私は今ある物を捨てる勇気も這い上がる力もないのだ
学生時代の夢を追いかけて尖っていた性格は見る影も無い
牙を抜かれて今はひたすら人として生きる平凡な人生だ
安定を手放し賭けに興じる程もう狂ってはいられない
だが夢に走り苦しいながらも生きる彼らを見てしまった
私には眩し過ぎた、
もう一度夢を追っていた楽しい時期に戻りたいそんな
考えが私を苦しめる今の生活を手放すのは更に苦しいから
そんな焦燥感に駆られながら今日も筆を取る
創作の世界では眩しく生きていたいものだ

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