詩(お題)
『向かい合わせ』
向かい合わせのテーブルには
いつも恐怖が座ってた
期待と不安の自分だったり
暖かくて迷惑な親だったり
支えでありライバルの友達や
感情を破壊する異性だったり
向かい合わせで座っていると
思わず伏せて視線を外す
向かい合わせの運命たちを
やっとこの頃
抱きしめたくなった
詩(お題)
『やるせない気持ち』
宛名のない、行き場のない
ひとりぽっちの、公園のベンチ
それが、やるせない気持ち
見上げる三日月が、にじんでく
叶わないのに、諦めきれず
願いは千切れて、落ち葉に変わる
それが、やるせない気持ち
落ちれば朽ちていく、ひっそりと
守りきれず、失ってく
情けないほど、みじめなじぶん
それが、やるせない気持ち
それでも生きていく、夢はある
詩(お題)
『海へ』
渋滞してる道路
潮の匂いに高まる鼓動
潮騒が聴こえてくる
久しぶりの海へ、ゴー!
砂まみれのサンダル
ギラギラ太陽
やけどする砂浜、踏みしめて
水着デビューは大胆に
海小屋はにぎわい
子供は探検家、若者は無法地帯
それを見つめる老人たち
流れる夏らしいミュージック
海水は少しナマ温かい
カニや海草をよけながら
海へ、深い海へ、歩いてく
振り向けば砂浜は過去になる
泳げば溺れて海水を飲み
それでも泳げば足がつる
もぐればサカナやエビがいた
足の指先でアサリも探す
もうすぐ満潮、来るから戻れ
誰かが仲間に叫んでた
ゆっくり泳いで砂浜向かう
意外と満潮、追い抜かれてた
顔もやけどでヒリヒリしてて
夜はアサリでビールを飲んだ
海へ、もう一回、そう海へ
それはすべて、昔の記憶
詩(お題)
『裏返し』
夢を裏返し
それは後悔すること
夢を見るなら
心のままに、進んでけ
愛を裏返し
それは憎しみ合うこと
恋をしたなら
底まで食らってみるんです
命を裏返し
それは死ぬことだろうか?
生きているなら
死んでもいいほど頑張りたい!
詩(お題)
『鳥のように』
鳥ならば飛べるって
だれが決めたんだい?
にわとりもペンギンも
飛ばずに懸命に生きている
鳥のように飛びたいって
魚のように泳ぎたいって
人のように殺したいって
それじゃ、きみはだれなんだい?
確かに大空を、羽ばたいて
それが自由と、思うだろう
鳥のように、だれかのように
それは結局、かごの中
鳥のように、魚のように
モノマネばかりの、人生だけど
忘れちゃならない、そいつが俺の
ビカビカ一度の、人生さ
胸張って、生きようぜ
ビカビカ一度の、人生を