詩『雫』
いろんな思いを かき集め
わたしは一滴の 雫になる
やさしさだったり 気遣いも
悪意も根こそぎ 感じてる
落ちないようにと しがみつき
最後は落ちてく 雫になる
叶わぬ夢でも 膨らんで
誇らしげに行く さよならと
あなたを泣かせた 悲しみが
だれよりしょっぱい 雫になる
海にも虹にも なれるのに
わたしがいいのと そばにいる
魂みたいな 一粒が
どしゃ降りに変わる 雫もある
どんなにたくさん あったって
一人は孤独な 一滴で…
詩『何もいらない』
「何もいらない」
自殺でもするんだろうか
「何もいらない」
一晩中、見張らなきゃだわ
バタンッ、ドンドンドン、
「ママ、何してるの?(怒)」
えっ、絶望した顔じゃない?
「何もいらないって死ぬんじゃ…、」
「体重計が増えてたの!」
ドンドンドン、バタンッ。
「パパ、良かったねぇ(笑)」
あれは空腹で怒ってるね
「何もいらない」
そっけなく言った
あなたの最後の言葉
私はもう誰も死なせない
サインを見落とさない
作詞『もしも未来を見れるなら』
[1番]
大事な試験に 落っこちて
ふるびた酒場に 立ち寄り飲んだ
親にも君にも 連絡せずに
カッコのつけかた 考えていた
愛しているから 背伸びして
いつでも大人を 演じてたけど
ほんとはダサくて 臆病なんだ
LINEに既読は つけれない
もしも未来を 見れるなら
十五年後を 見せてくれ
会社で出世は してるだろうか?
君と結婚 してるといいな
ああ(でも) どうでもいいや
未来がどっちに 転んでも
君が一番 大事な人だ
[2番]
一人娘の 君は言う
いつかは両親 世話したいの…と
親には叱られ あきらめてたが
みんなのしあわせ 探したい
もしも未来を 見れるなら
三十年後を 見せてくれ
みんなは元気に 暮らしてるのか?
親の介護は どうしてるのか?
ああ(でも) どうでもいいや
僕らは今を 生きている
今を全力 それだけでいい
もしも未来を 見れるなら
五十年後を 見せてくれ
ひ孫も産まれて オムツを替えて
きっとじいちゃん そっくりだろう
ああ(でも) どうでもいいや
今すぐスマホで 連絡だ
君に素直に「落ちた」と言おう
詩『無色の世界』
君の無色は、暗闇ですか?
それとも神秘な、透明ですか?
白黒シネマは、無色でしょうか?
色は概念、こころの手錠
恐竜の色も、時代で変わる
それでも色には、影響…受ける
辞職(クビ)に失恋、病気にいじめ
無色の世界は、こころの雨戸
閉じこもったなら、音まで消える
無色と自由が、類義語ならば
色など無くても、いいのだけれど
無色の花屋は、とっても淋しい
人の個性や、感情などが
世界をいろどり、華やかにする
無色も1つの、色にすぎない
君の無色は、何色ですか?
ホントの自分を、わかってますか?
その花言葉を、伝えてみよう
詩『桜散る』
いっせいに咲き いっせいに散る
ほんのり中心 赤く染め
天下も夢も 居眠りみたく
いつかは覚めて 老いている
いっせいに生き いっせいに去る
おんなじ方舟 乗り合わせ
学校なんて でっかいクジラ
それでもいつか 陸に着く
いっせいに食べて いっせいに笑い
満開だった 桜散る
会えなくなって 家族も持って
それでも糸は 途切れない
いっせいに咲き いっせいに散る
人生なんて そんなもの
はかないからだ たいせつなもの
気づいて人は 愛すんだ