『意味がないこと』
不登校の彼女が学校に来た時間は無駄だったの?
私と彼女が1年間で築いた絆も
笑い合った時間も、全く意味がなかったの?
結局、いつまでも彼女の本心なんてわからなかった
なんで学校に来なくなったのかも
私のせいか、他人のせいか、彼女のせいか
誰のせいでもないのかもしれない
やっぱり正答は見つからないけれど
それでも
意味がないことじゃなかったよね
今まで彼女のことについて考えていた時間
ただのエゴ、かなぁ…
『1年後』
狂うほど1人になりたい
外でも家でも気を遣ってばかりの生活
1人にさせて、もう自分を殺すのはいやだ
自分のために生きたい
自分の部屋が欲しい、他人と暮らすのは嫌だ
1人になるために遠くへ行かなきゃ
遠くに行きたい
勉強しなきゃいけない
努力しなきゃ遠くに行けない
1年後、大学生になる
家を出るチャンスはここしかない
『逃れられない呪縛』
見せるつもりなんてなかったのに
突然画面がパッと点いて、彼女に見られてしまった。
これは不慮の事故だ。
携帯の録音画面、録音時間は30分にも及ぶ。
習慣になりすぎて自分でも忘れていた。
だから、こういうことになる。
「きもちわる」
たったそれだけの一言だけど嫌に重く聞こえた。
昔から私に纏わりつく盗聴癖、盗撮癖
きっとどれだけ他人に嫌われようと
彼らより私に寄り添ってくれる、
1番の安心する相手なのだからこれは治せない
『雫』
言葉にならなかったものが涙として外に出てくる
自分なんて大切じゃないと思ってしまえば
もう、動けなくなった
言えない思いはどこに消えてゆくの
今、雫が落ちる、ぱたぱたと
『無色の世界』
今まで本当に毎年、毎年。
今日という日は無色だったな。
特にいつも変わらない日だった、私にとっては。
特に楽しみに思ったこともないのは、
たぶん祝われて嬉しいと思ったことがないから。
なんなら、いつもより気分は落ち込んでいたな。
でも、今年はちょっと違った。
初めて、学校のクラスメイト達に
こっちが申し訳なくなるぐらいにプレゼントを渡されたし、お祝いの言葉もたくさん貰った。
リュックがパンパンだし、手にも紙袋を持ってる。
自分が浮かれてしまいそうで怖かった。
こんなに幸せを感じたことがなくて
涙が出そうだった。
今年は幸せな色に溢れている今日だった。
2023年4月18日
誕生日おめでとう、私。