8/30/2025, 3:10:50 PM
僕のとなり
するのは重たい息
気になることなら口にだしてみなよ
ここには僕しかいないから
砂浜に制服のまま腰下ろして
どこまでも続くような空に
寄せては返す波だけが響く
ここには誰もいない
僕と君だけ
傾いた太陽や朱く写る手のひらのラムネ
延びた影と落ち着いてきた息づかい
が、
海に一つだけ
ここには君しかいないから
8/27/2025, 2:24:24 PM
桃栗さえ
実がなるほどの時間
ただ一つの雄花だけしか
見えなくなってしまう
全てここにあって
手を伸ばせば触れることが出来た
でも、待っているだけ
僕みたいな特異な雄花は
あの人には
好まれない
だから、待っているだけ
何を求めるのかすら分からないまま
待っているだけ。
8/24/2025, 2:52:28 PM
カーテンの隙間から入る光は
床にもう一人
僕を作る
シワを作ったシーツの上で
今日もまた
液晶を通して夢を見る
人並みに揺れる交差点
摩天楼に吹く風に
こころを乾かして
見知らぬ街で
弦を掻く
8/20/2025, 1:09:36 PM
あの日の校舎裏
せめて、あなたが笑ってくれてよかった
分かっていたことでしょう
予想通りだったでしょう
夕暮れのカラスは鳴いて
電柱の上誰かを待っている
夕凪で流れる無音は
こんな今を流してもくれない
忘れたくなるよ
忘れてやりたくなるよ
でも、あなたの事、私の心が繋ぎとめる
あなたに恋した一人として
きっと、忘れない
きっと、忘れてやらない
8/19/2025, 11:56:29 AM
なぜ泣くの?と聞かれたから
私はこう答えました。
「誰か、泣いてるの?」
その子はこう返しました
「わからないの?」
私は、膝を折ってこう聞きました。
「ごめんね。教えてくれる?」
にっこり笑ってこう言いました。
「これ、つかっていいよ。」
その子は、静かにハンカチを差し出しました。
私に。