8/18/2025, 1:49:38 PM
道を歩くときに私たちは
かかとを上げ
地面を蹴って
片足をつける
そして、その瞬間に音が鳴る
コツリ コツリ
コツリ コツリ
大丈夫だよ
歩けているよ
きっと、ちゃんと進んでいるよ
コツリ コツリ
コツリ コツリ
一歩づつ
近付いているよ
音は止まった
でも、心配ない
またすぐに、音が鳴り始める
それまで休んでいるだけだから。大丈夫。
8/14/2025, 2:23:55 PM
午前2:30
路地裏には、だれも入らない
スポーツバックの飛び掛かる虎は
街灯りの境界線に
消えていく
大きな影も隠れる暗やみ
懐中電灯以外に、見えるものはないだろう
あっ、
どこまでも続くかに思えた路地の
終わりの壁が迎に迎えられた
これ、
無造作に放られたバック
手元の光がエナメルに写る
半分だけ開いたジッパー
なにかを思うでもなく
覗き込んだ
「…君には何が
見えた?」
冷や汗と共に一つの気付きを得た
バックを持って入ったあの人は
どこ?
8/13/2025, 2:39:14 PM
人とは可笑しなものですね
流れる涙を拒むというのに
時に一人頬濡らし
我を忘れたくなる
人とは可笑しなものですね
誰かから離れてくというのに
時に一人丸くなり
誰かに抱かれたくなる
ただ胸の奥にキュッと滲む色がある
きっと、その言葉だけでしか
表せないのだろう
化学繊維にくるまって。
8/10/2025, 1:23:16 PM
生きたい生きたい生きたい心が
今の私の
心の奥
なにもない空に
飛び込む背中を押すのだろう
自分を守るやさしさだけが
見えない瞳の色
腫らして
濡らしてゆく
私は私のために生きてる