白いワンピースが揺れる
風の吹き付ける岬
波の音が静かに
心を洗い流した
西に覆った曇り空は、
今ではすっかり晴れきって
小さな波が寄せては返す
渡り鳥が飛ぶ
真っ白な羽を広げ
力強く羽ばたいて行く
あぁ、西の空、茜色が羽を染めて
夕日が彼らを称えている
小さな波が広がる岬
茜に染まった私のワンピース
右に、左に、
くねくね曲がった綺麗な小川
浅い川底では小石が
眠る貝を隠してる
先まで続く河原
今日は裸足で歩こう
水のなか
足を濡らして
しぶきを蹴って歩いていこう
題さらさら
6月、不安定な天気
午前中の雨雲は、居なくなって
太陽の照る手すりから
僕はベランダに落ちる、しずくを見てる
音色の変わったギターは今
ケースの中、眠ってる
こんな日でも退屈しなかった
あんな日は今どこへ行った
君のハンドドリップのコーヒーは
一滴づつ静かにこぼれていった
僕はいつも、そのしずくを見てた
インスタントじゃ、やっぱり甘すぎ
写真の中、右につけたピアスはラピスラズリ
6:30ベットの上、あの歌で目を覚ます。
「おはよう。」
返してくれる相手
いつも、右を向けば寝顔が見えた
今、手で探っても冷たいシーツが痛いだけ
二人で寝るに狭かったダブルベッド
広すぎて落ち着かない
はみ出さないよう大きな布団を買った
重くて鬱陶しい
おそろいにしたピアス
「永遠」を込めたラピスラズリは
始めから右側だけ
特別好きでもない歌は
あんたが残した最後の呪い
俺の横でいつも弾いてた
アコギのメロディー
体に嫌でも染みている
自然と入れたコーヒーの二杯目は
俺の苦手なスイートミルク
題 歌
たった、1秒。
それにも満たない瞬間
宙に放り出される
いくら、羽を降っても
僕に飛ぶ力はない
薄く敷かれた土の上
直ぐそば
車が僕を吹き飛ばす
「落ちちゃったの?」
それは、僕を手に置いて
もう落ちないように
もう吹き飛ばされないように
やさしく包む
そっと、包む