3/29/2024, 1:58:05 PM
今まで積み上げてきた何もかもを捨ててあなただけを選べる愚かさが私にあれば良かったのに。
変な意地など張らずに素直にあなたに思いを伝えて、あなたの手を引いてどこか遠くへ駆けていけたなら。戦場であなたを思いながら血を流すこともなかったはずだ。
剣戟の響き、鳴り止まぬ銃声、戦士たちの勇ましい声、辺りに漂う血の匂い。命の消える音。
「__」
消え入るような声であなたの名前を呼んだのはあなたが私の救いだったからだ。あなただけいれば、その他には何も望まなかったのに。
視界が滲む。ぼやけた世界で私はあなたの幻覚を見た。
あなたの口元が私の名前を象る。それだけで私は幸福だった。穏やかな心で私は目を閉じた。
あなたと同じ道を歩めるならそこが地獄でも私にとってはハッピーエンドになる。もう来ることのない未来の話だが。
3/28/2024, 11:57:50 AM
微笑みだけで人が殺せる人間がいるのならば、それはきっと彼女に違いない。
濡れ羽色の艶髪から覗く黒々とした切れ長の瞳が私を掴んで離さない。
「私のこと、忘れないでよ」
悪戯っぽく笑って彼女が言った。
忘れられるわけがない。彼女との邂逅から数年経った今でも鮮明に思い出せるくらいなのに。
3/27/2024, 11:14:37 AM
私の心なんていくらでも、全部あげるから
あなたの心の片隅に私の居場所をくれませんか。
3/26/2024, 11:19:15 PM
持っていないものばかりが目について
自分が持つ特別に気づけないままでいた。
貴方はずっと私の隣に立って
そうしてどんなときも手を握っていてくれたのに
3/26/2024, 3:55:28 AM
最期にあなたの名前を呼んだのは
あなたが私の救いだったから。