いつのまにか消えていた夢。
子供の頃は、
お花屋さんになりたい!とか、
ヒーローになりたい!とか、
数え切れないほどの夢を持っていた。
いつからだったろう。
夢を抱かなくなったのは。
いつからだったろう。
私の顔から笑顔が消えたのは。
社会の波にもまれ、
日々襲ってくる闇に抗い続ける。
終わりのない夜に、
夢という明るい星があったなら、
どんなに幸せだろうか、、。
朝日の温もりで夢から覚める。
そう、夢から覚めたのだ、。現在8:24、、。
8:30から朝礼が始まる。
やばいぞ、これは。中学に上がってから寝坊する頻度が増えた気がする。なんでだ、、。
あぁー、昔は真人、幼馴染みが起こしに来たからか。
そうそう、僕が寝てたら真人のやつ、
家が隣だからって理由で、屋根つたって
窓から入ってきたもんな、、。
まぁ、鍵かけてない僕も僕なんだけど。
久しぶりに会いたいな、
真人泣き虫だし、。
ふっ、とうとうこの時が来た。
俺の努力の成果を見ようじゃないか。
こい!テスト返しよ。
さてさて、今回は80超えていると思うんだ。
3週間前から頑張ったんだからな。
なんたって今回は彰人と勝負してるんだ。
おっ、次俺だ。
何点だー?86点!よっしゃ、勝ったわ。
彰人の点数は、、と。はちじゅう、87だと!
なんでだーーー!
なんで彰人お前、87取ってんだよ。
やめろ、やめてくれ、その顔。
あー、ツラがいいのが腹立つわ。
才能に恵まれた人を羨むことが多かった。
もし、私に才能があれば、
どれほど幸せだっただろうか。
自分を好きになれただろうか。
でも、才能があっても幸せでない人もいる。
なぜ、あなたは幸せそうでないのか。なぜ、、。
誰にも言えない秘密はないけれど、
才能を求めてしまう私を、
あなたにだけは知られたくない。
恋をした。
甘くて辛い、
恋をした。
この気持ちを誰に知られることもなく、
心の中にしまっておけば良かったのだ。
そうすれば、
誰にあざわられることもなく彼を思い続けれただろう。
でも、たとえ今、
人間不信で困っていても幻聴に苦しんでいても、
私は彼に恋した日々を後悔することはないだろう。