「未来」
未来から猫型ロボットやタイムトリッパーはやって来るけど、
おばけはあんまりやって来そうもない。
…知らないだけかもしれないけど。
宇宙人とかターミネーターは来るけど「うらめしや~」とは言わない。基本的に。
おばけは過去からやって来る。
無理もないかな。時間がもし一直線に流れるだけなら。
でも、未来から来るおばけみたいな「何か」にぼくは出会った。
そのおばけたちは一様に切羽詰まった目をしてこう言うんだ。
「未来を変えて」って。
未来を変えるアクションをおばけたちは積極的に取ることが出来ない。とても非力だ。
精一杯の力で時を超えて、現在のぼくたちに訴えてくる・だけ。
未来を変えるってどうするんだ…?って思う。
けれどおばけたちは壊れたレコーダーみたいにそれしか言わない。変えて………変えて…変え…て。
何でもいいから変えてって……………
あ・そうなの?とぼくは言って、ちょっと変える。
基本やつらはおばけだから、供養するようにちょこっといい感じの事をする………
おばけたちにちょっと笑いかける。
あれ?おばけ無茶苦茶、喜ぶ………
ほんのちょっと5分くらい早起きをする。
おばけたち、泣いて喜ぶ。
ご飯をよく噛んで食べる。
うわぁ…ニッコニコ………。
おもしろいのでいろいろやる。
彼女に勇氣出して告白して…振られて泣いた時は、一緒に泣いてくれたけど、嬉しそうでもあって。複雑だったけど何かぼくも笑っちゃったよ…。
おばけたちは、ぼくがぼくのためにちょっとでも行動を起こす事を何より喜ぶ。
だからぼくはぼくがいちばんやりたい事を追求する。ようになった。
おばけたちのいた未来を変えるためのぼくのアクションがぼくを成長…?させている、のかな。
まさに、一石二鳥。振られてもね。スッキリしたし🥲
ぼくのおばけたちがしあわせになるんなら、
ぼくはいくらだって
こつこついい感じなこと追求してみせるよ(地道だな〜)
「1年前」
毎日は、オルゴールみたい。
…同じ曲を繰り返す。
でも少しずつ違う。
じゃあ1年前のオルゴールはどんな曲かな。
そうだな…「鉄道員」かな。
古い映画なら何でもいいや。「追憶」。
もしかしたら「ツィゴイネルワイゼン」。
毎日少しずつしか変わらなくても1年も経てば、
ひとつの曲ぐらいは終わっているでしょう…
じゃあたった今の曲は?
…本当の事を言うと昨日ひとつの曲が終わって、
今日、新しい曲が始まった氣がしている。
人間として人間の中に生まれた私が時間に逆らいこの世界のどこかに爪痕を残したくて抗っていた抗いが、昨日終わったから。
…唐突ですよね。
でもそう感じている。
だから私は昨日死んで、今日生まれた。
1年前の音楽はもうかなぐり捨てられて戻らない。
だからたった今の曲は多分乱調の、
「ハッピーバースデー」
またすぐに…1年もしないうちに変わる音楽。
好きな本。
おお、好きな本よ。我が愛する素晴らしき超素晴らしき友よ。
雨の日も風の日も、カンカン照りの日も、我に読まれるべくそこにいてくれる本よ。
汝の存在の光に包まれ、どれほど多くの人々が、その心を救われたであろうか。
好きな本よ。
そうでもない本よ。
とにかく、本という本よ、
存在してくれて、ありがとう。
そして、存在させてくれた人々よ、ありがとう。
その光を受け取って、我は生きる。大感謝が凄い✨
「あいまいな空ですね。」
あなたが言うと、私はひねくれているので、
「そこが良いです。」と返す。
いつもあなたが困るようなことを言っている…かな。
(ちょっと反省しないとなぁ)
もちろん口には出さず、あなたを横目でうかがう。
(ん?)
あなたは笑っていた。
なんかおかしい流れだったかな?と思うけど、
何で笑ってるの?なんて、聞き出すのもなぁ…
私たちはあいまいに、笑ったり戸惑ったり…
あなたが優しく笑っていたから、まぁ、良しとしようか…
母は、紫陽花は枯れると醜いから嫌いだと言った。
私は、紫陽花は枯れても、美しいと思う。
私は花は買わない。
枯れても美しいから、捨て時がわからない。
母も花は求めなかった。枯れるのを見るのが嫌だったのだろう。
真逆の理由で私たちは、同じように花と関わる。
半分の空白を埋め合うように。
けれどそれは紫陽花のあずかりしらぬ事。
紫陽花は私たちには聴こえない歌を、きっと歌いながら咲いているだけ。
❁花は、今は時々、母のために供えている。
そして、バラバラになるまでそのまま。