0からの
やっぱり太った
肉じゅばんを纏った感覚と膝の痛みのダブルパンチ
階段の昇り降りの度に満ち満ちとした細胞が関節を締め付けるのか膝が思うように曲がらない
あいたたたー
原因は疑う余地無し食べ過ぎだ
お腹の赤ちゃんが丈夫になるようにと家族一同妊婦の娘と一緒の食事をとっている
少食を返上した効果は絶大で
まあ身を挺しての願掛けは大成功
それもそろそろ終わりにしていい時期になった
無事に正期産を迎えたし順調に育って
後は対面の時を待つだけなのだから
これからばあばは体重を戻すからね
お宮参りの石段を君と一緒に笑顔でのぼるためにね
さあじゃあ始めようかな
モニターに応募してたこれを試す時が来た
最新式ハッピー体重計〜
普通に乗っかる おー見事に3キロ増だわ
この⭐︎ボタンを押して乗る あら不思議0グラム
0からのスタートっていうのがイイね
太ったのがチャラになった気分よ
後はマイナス目指すだけ
俄然やる気が出てくる
マイナス3キロで膝の痛みも消えるはず…
なんて素敵なアイテムなんでしょ
オーマイベイビー
減っていくお肉はみんな君にあげるからね
同情
共感は同情を内包する…と今は思う
かつて同情は共感と対等だと思っていた
自分は同情タイプで
友人は共感タイプ
家庭環境が同じで心配性なところが似ていた
違うのは口下手か雄弁かってところだけ
互いを支え合っている事には変わりないと
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彼女は類い稀な共感力で私の同情めいた愚痴を飲み込み続けていたらしい
それにも限界があった
澱のように溜まって
ある日突然、盛大に吐き出した
重荷を下ろし無言で微笑む彼女
ようやく私は気づいた
同情されていたのは自分で共感の衣を纏った彼女の一人芝居に甘えていたことに…
枯葉
植物の根本に積もっている葉っぱのお布団
枯葉の身になっても尚、木の側に居続ける
愛のメッセージが垣間見える
寒さから君を守るから一緒に春を待とうねと寄り添って
芽吹きの頃には朽ちた葉は土となる
そしたらぼくは栄養分となり君の体内に戻るから若葉になって再会しよう
信じているよ
一旦離れ離れになっても君とぼくは一心同体
毎年愛を確かめ合うんだ
今日にさよなら
お気に入りのシリーズ手帳を使い続けている
毎年変わるカバーは色違いで
6色横に並べ毎夜手に取る
今年はフラミンゴ色
手帳をパラパラめくる時
あなたはどう感じますか?
現在の連続
未来の連続
過去の連続
ごちゃ混ぜの連続
もし今日にさよならしたなら…
私は生きて来た自分の時間がそこで途切れる気がする
取り返しがつかないんじゃないかと不安になる
だから増えていく横並びの手帳はお守りがわり
点を線に 線を面に 面に彩りを与えた証
今日を見届け続けていくことで自分の人生に色を添えたい
お気に入り
「お気に入り」っていう響きに共鳴する様に
思い出したクスリとする曲 半世紀前の歌
中高時代の愛読書は高橋和巳とか村上春樹…そんな内向きな頃に出会った秘密のお気に入り
早く大人になりたい自分が何でこんな素朴な世界感に心惹かれるのか当時は分からなかった
飾り気の無い歌詞と揺らぎが耳に残るボーカル
子供の様にストレートでありのまんま過ぎて
こっちが恥ずかしくなる様な男の子目線の歌詞
そこには自分と対極のぶりっ子な女の子の存在
♪---
アーア 君は ごじまんの お手製のシャツ着て
風に乗っかりうれしそう
アーア バッグのおにぎり さっととり出して
ざっくりかみつく こもれびの中
首をひねって見ちゃだめよ
何も考えないで おなか一杯になったなら
横に横になろう
---中略
アーア ふざけてにらめっこ おかしい僕は
こらえきれずに吹き出してしまう
アーア 君は お気に入りマンガの時計
しょっちゅうガリガリ ネジをまく
時計を気にしちゃダメ
陽はまだ高いのですよ
光をたくさんかかえて ひざまくらしておくれ
♪--- NSP の「ボクはごきげん」
何これ少女小説定番の設定に直球過ぎる言葉
ワッでもイイやっぱり心がくすぐったくなるゥビブラートの効いた舌足らずの天野くんの声…
青春を楽しもうって手招きしているよ
力んで背伸びして焦りの迷路にいたあの頃の私
等身大の自分を迷いなく曝け出す彼らが眩しかったんだ