いつもありがとう

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1/13/2024, 1:22:02 PM

夢を見ていた
内容は――忘れてしまった
ただなんとなく怖かった気がする

少し汗ばんでいる額が
思い出したかのように空気で冷えていく

もっと見ていたかった
目が覚めなくてもよかった

少し鼓動が高なっていた心が
思い出したかのように現実に染まり直っていく

なんとなく怖かった夢
でもそこで生きる私はたしかに自由だった

――あ
早くしないと遅刻しちゃう


~夢を見てたい~

12/31/2023, 11:22:53 AM

大晦日、それから元日も然り
あくまで一年の内の一日でしかない
その考えは今でも変わらずにいる

とはいえ
年末という一時は嫌いではない
しんとした空気がそうさせるのか
独特の雰囲気に酔わされているのか
つい物思いに耽る時間が増える

世情には無関心であっても
蕎麦は食べてしまうし
年が明ければ慣習に従う

この一年が良いものだったかどうか
結論が出るのはもっとずっと先ではあるが
一年の計が元旦にあるのなら
「まずまずだった」とあえて総括しよう

最後に、慣習に従うといったが
それは仕方なく乗じた方弁ではない
いや、これは蛇足だったかもしれない

とにもかくにも
来年もよろしくお願い致します。


~良いお年を~

12/30/2023, 5:04:30 AM

きれいに剥けると気持ちがいい

栄養があるとわかっていても
薄皮やスジは取りたくなる

裸のオレンジに心が弾む

半分に分けてから
ひとつずつ口に放る

甘くておいしいな、とか
ちょっと微妙だな、とか
感想を浮かべながらも手は止めない

なくなれば即座に次を手に取り
気づけば夢中になっている

これを「好き」というのかもしれない


~みかん~

11/18/2023, 6:58:37 AM

最も始まりが穏やかな季節
その瞬間は誰も知らない

「冬になったら」

そう思いながら過ごす夏
やがて夏が終わって
セミも鳴かなくなって
扇風機を使わなくなって
アイスを買う数も減って
押し入れから毛布を引っ張り出して
朝布団から出るのがつらくなって
灯油のにおいが懐かしくて
手袋やマフラーも欲しくなって
こたつが恋しくて

「冬になったな」

今年もわからなかった


~冬になったら~

11/7/2023, 11:35:03 AM

楽しくもない話をするあなた
わたしは「あはは」と相槌を打つ

楽しかった話をするわたし
あなたは「あはは」と相槌を打った


~あなたとわたし~

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