布団に入り仰向けになる
そして照明を直視しながらリモコンで消灯する
私は眠る時は真っ暗が好ましいため
照明を見ながら消灯することで手早く視界を暗闇にする
眠いかどうかは瞼の力を抜けばわかる
力を抜いて自然に瞼が閉じれば眠いということである
閉じない時は無理に閉じない方が良い
瞼が疲れて寝づらくなるからだ
わざわざ目を閉じなくとも
暗闇を見ていればいずれは眠りにつくものだ
とはいえ人間には暗順応という機能がある
真っ暗闇にした視界もじきに光が見えてきてしまう
かといい布団に潜るのは細かい埃が心配であるし
アイマスクは紐が煩わしい
そこで私が使うのは黒いタオルだ
暗い色なら良いが黒が最も望ましい
このタオルを折って目の上にかければ暗闇をほぼ維持できる
横向きでは使いづらいのが玉に瑕だが
これなら明るい時間帯でも眠りやすい
まあ
夜には自然に眠くなり自然に早寝できる
そんな生活が送れるのが理想的ではあるのだが……
~眠りにつく前に~
暗い所が好き
というわけではないけれど
陰を見ていると落ち着く
夜空の下
消灯した部屋
瞼の裏
光のある人生を求めてはいても
その実 光はまぶしすぎて
だからかな
嬉しいのに寂しいのは
陰のあるキミも好きだったのに
~暗がりの中で~
数週間に一度の祝日。
カレンダー通りに勤労に従事する身としては喜ばしいものだ。
しかし休日が増えることにあまり意味は無い。
ほんの数百円の泡銭のように、結局は空費してしまうからだ。
それよりも勤労が減る事実の方が大きい。
“必要ではないが普段からやるべき事”
本人にとっては重要のはずだが足踏みしているもの。
きっと誰にでもあるだろう。私にもある。
だからこそ時間を有効活用するべきなのだが、
この取って付けたような休息にはどうも前向きになれない。
日常的に行わなければ殆ど効果がない行為を、
たまの余暇に行っても仕方がないと考えてしまうからだ。
既に継続しているならそれに従うべきだが、
僅かなプラスアルファに頼らなければならない状況は好ましくない。
それは先延ばし癖を助長することになりかねない。
有効活用するならば、
例えばイベントに出かけたり、部屋の整理をしたり、
低頻度で、普段はやらない事に時間を使うのがよいだろう。
積んでるゲームを遊んだり、溜まった録画番組を見るのもよい。
もちろん、惰眠を貪るのも素晴らしい。
数週間に一度の祝日。
この日だけは、全てのだらしない自分を許してあげたい。
~束の間の休息~
無邪気だった日々
無知を嘆いた日々
無気力に過ごした日々
諦め切れずに足掻いた日々
果てしない遠回りの日々
これからも続いていく日々
まだ旅は始まったばかり
~過ぎた日を想う~
『止まない雨はない』
古い言い伝えだ。
私が生まれてからというもの、
窓の景色からノイズが消えたことはない。
飽きもせずに形骸化した天気予報。
傘を差すことをやめた街人たち。
雨粒が降り続く原因を気にする者はいない。
漫然と、悪意もない、当たり前の光景。
「自然現象だから」
仕方のないことだと誰もが言う。
灰の上は澄んだ青色で、
綿飴のような雲が漂い、
煌々と太陽が鎮座する。
そして夜には月と星が漆黒を彩る。
私は写真やテレビでしか見たことがない。
この目で見たい、死ぬまでに。
濡れた縁側。
今日もてるてる坊主が笑ってる。
~明日、もし晴れたら~