自分は別の世界から来た存在かもしれない。
そう考えたことがある人は少なくないだろう。
荒唐無稽だがロマンのある可能性の一つだ。
ある日、本当の理解者が現れるかもしれない。
では実際どうなのか、
実のところそれを確認する手段はない。
過去の全てが捏造であることを否定できないからだ。
不慮の事故で記憶を失った漂流者か。
壮大なプログラムに組み込まれた実験台か。
あるいは電極に繋がれた水槽の脳か。
幾多の可能性が何重にも重なっている。
思考というものは人間の最も自由な機能であり、
決して揺らぐことのない尊厳だと考えている。
たとえそれがどんなに残酷な現実であったとしても。
~ここではないどこか~
何気なく出会ったあの日のように
その日も自然に別れただけ
積極的に会う関係でもなくて
タイミングが悪かったとか
そういう気分じゃないとか
何となく会う機会を逃していって
そのうち
会うには理由がいる関係になってしまった
実は好きだった?
なんてのは都合が良すぎる気の迷い
あの子に会いたいと思っていい資格はなかった
それから二度と会うことはなくなって
記憶も感情も曖昧になって
それでも偶にフラッシュバックする
なんでもっと優しくしてあげられなかったんだろうって
~君と最後に会った日~
どんな色でどんな形か
育つ環境で無限に変化する花
可憐な花や豪快な花
歪な花や毒々しい花
どんな花になるかは咲くまでわからない
しかし中には
咲かないまま枯れてしまうものや
誰にも愛されないまま枯れてしまう花もある
この花が何のために生まれ
そして何のために咲くのか
確固たる答えは未だに明らかになっていない
一つだけ言えることは
真実に囚われたものから枯れていくということである
~繊細な花~
昔は1年後のことなんて考えもしなかった。
就職して色々考えるようになってから、
毎年毎年永遠のように長いのに、
確実に過ぎ去っていく時間が恐ろしくて、
気がついたら10年が経とうとしている。
来年は私にとって節目の年。
でもその後のことは何も決まっていない。
焦ってはいけないことは身に染みてわかっていても、
悠長にしすぎたツケが回ってきている実感もある。
今の私には、ほんの1年先のことも不安で仕方がない。
何も決まらない、何もわからないのがとにかく怖い。
このまま私は老いてしまうのか?
~1年後~
時間も忘れてゲームばかりしていた。
何も考えずにひたすらやっていた。
純粋に生きられるって本当に強い。
子供の頃が最強だった。
やはり勝つべきは常に過去の自分だ。
~子供の頃は~