たまには思い切り遊んだり
旅行に行ってみたり
普段はしないことをしたり
日常があるから非日常は映えるし
非日常があるから日常は彩られる
だから毎日大変だけど頑張れる
ってそんな風に思えてたら
まだ少し幸せになれたのかな
~日常~
迷った時、青か黒のどちらかを選んでいた。
男性向けとしては無難な2色。
無難。
浮きにくく、他と合わせやすい、
少なくとも不正解にならない安全牌。
どちらの色も嫌いではないけれど、
この2色はできるだけ避けるようになった。
無難ということは、多くの人が選ぶということ。
これはつまらない自分へのささやかな抵抗。
「なんでこの色にしたの?」は褒め言葉。
だけど、理由は恥ずかしくてちょっと言えない。
あの子のイメージカラー、私の大好きな。
~好きな色~
あなたがいたから
いろんな世界を見られた
あなたがいたから
いろんな経験ができた
あなたがいたから
いろんな場所に行けた
でももうあなたはいらない
私はどこまでも一人だとわかったから
~あなたがいたから~
相合傘といえばベターな青春の1ページが想起される。
好き同士の男女が傘を共有しながら帰路を進む。
フィクションでは定番なイメージがあったが、
実際に男女の相合傘というものは見たことがない。
そもそも、偶発的に起こりうる可能性はかなり低いだろう。
・一方のみが傘を持っていない
・帰りの時間帯に雨が降っている
・帰るタイミングで男女が居合わせる
・双方が相合傘をするほど惹かれ合っている
・帰りの方向が概ね一致している
片方が天気に無頓着なら多少は望みがあるだろうが、
偶然を装わない限りほぼありえないと言っても過言ではない。
と、こんな難癖をつけていたら虚しくなってきた。
全ての校則に、
「折り畳み傘を常備すること」が加わればいいのに。
~相合傘~
真空中では全ての物体が同じ重力加速度で落下していく。
羽毛も鉄球も同じように落ちる。
しかし実際には空気抵抗があるため同じにはほぼならない。
ここに、同時に同じ高さから身を翻した二つの人間。
一つは様々な偏見や観念に耐え忍んで速やかに地に着いた。
一つは様々な衝動や誘惑にかまけて空を舞い続けた。
その二つはお互いの在り方を認め合ってはいたが、
心の底では常に見下し合っていた。
~落下~