「今日で世界が終わるなら何がしたいか」だって?
その話は何度もしたじゃんか
いつも通り過ごすだけだって
……今日の予定?
全部キャンセルになっちゃって暇だよ
まあそれもそうか
でもそのおかげで
こうやって一緒に話せるし悪くないかな
おいおい、なに泣いてんだよ
まったくしょうがないな
今日はずっと話し相手になってやるよ
本当だって
それで何の話をしようか?
離れたりしないから心配すんなよ
終わりの時も一緒だ
~世界の終わりに君と~
ゲームをしていて、
あと一歩というところでやられたり、
ここぞというところで失敗したり、
そういう時に「最悪!」と叫ぶことはある。
でも案外「最悪」は悪くなくて、
ゲラゲラ笑いながら楽しんでいたりする。
本当の本当に最悪な時は、
もう何も言葉が出ないからね。
~最悪~
誰にも言えない。
これまでとこれからの、
私の綴ったものすべて。
これであなたも共犯。
~誰にも言えない秘密~
オフィスから眺める夕景
まるで自由を模した絵画
機械的に行き来する有象
ただの辻褄合わせの背景
自室の窓から見える宇宙
鍵のかかっていない牢獄
稼動範囲が決まった生涯
蓋の無い窮屈な巨大棺桶
~狭い部屋~
「恋を失う」と書いて「失恋」。
昔からこの言葉に違和感があった。
告白したらフラれた。
好きな人に付き合ってる人がいた。
もう会えなくなってしまった。
失恋としてはよくある話だ。
しかし果たして恋は「失われた」のか?
「失恋」は英訳すると「heartbreak」。
「心が壊れること」を「恋を失うこと」とするならば、
「失ったもの」は何か?
おそらくそれは「成就できる期待」だろう。
前身できなくなった想いは不良債権のようなものだ。
今までと同じ気持ちで保有し続けることは正気ならできない。
期待がなければ心はあるべき形を保てないのだ。
つまり不良債権だとわかっていても放棄できない感情は、
「恋」という体裁を逸脱した「何か」だ。
逃避、執着、嫉妬、少なくとも純情などではない。
道を誤って閉ざしてしまう方が悲しいことではないか。
だからどうか、過去にいつまでも囚われないでほしい。
「失恋」という言葉は、
新たな「恋」を見つけるためにあるはずだから。
~失恋~